F1最高責任者のバーニー・エクレストンが、ロンドンの市街地コースでF1レースを開催することはそれほど簡単なことではないと述べた。
イギリスの現首相であるデビッド・キャメロンが、市街地を利用した主要モータースポーツのレースが、該当地域の承認のみで開催できることになると発表したことで、ロンドンGPの実現の可能性が大きくなったとの期待感が膨らんでいる。
イギリスのグローブに本部を構えるウィリアムズがこのほど新施設「アドバンスト・エンジニアリング」をオープンしたが、その開所式に主賓として招かれたキャメロン首相は、その際に次のように語った。
「我々の国で多くのレース、多くのイベントが行われ、さらに収入も増えることで、この素晴らしい産業もさらに大きな成功を遂げることを期待している」
このキャメロン首相の発言は、来年の6月にロンドンのバッターシー・パークで開催が予定されているフォーミュラEの市街地レースなどにとっても後押しとなるものだ。そして、将来的にはF1レースがロンドンの市街地で行われる可能性も現実のものとなるかもしれない。
だが、エクレストンは、『Daily Star(デイリー・スター)』に次のように語った。
「いいニュースだね。だが、市街地レースが行えるかどうかは分からない。なぜなら、安全に開催しようと思えば安くすむものではないからね」
「市街地でのレースは金がかかるんだ」
「商業的に軌道に乗せられるかどうかにかかってくるし、どこから資金を調達することができるかという問題もあるだろう?」
そう語ったエクレストンだが、次のように今後に向けた期待感も表明している。
「もし彼らがそれをうまくまとめられるのであれば、それからどうなるか様子をみよう。少なくともいい兆候だし、いい方向に向かっての第一歩だね」
将来のF1ロンドンGP開催の可能性について、ロンドン市長ボリス・ジョンソンの代理人は、次のように語った。
「彼(ジョンソン市長)は、グランプリを開催するという注目に値する業務に関して前向きにとらえている」
「だが、詳細な計画や調査が行われていない段階ではどのような影響が及ぶかについて語ることは不可能だし、大気汚染や騒音の問題についても慎重に調査していく必要があるだろう」