先週末にF1イギリスGP(第9戦)が開催されたシルバーストン・サーキットにおいて、8日(火)と9日(水)の2日間にわたってF1公式シーズン内テストが実施された。その2日目となった9日(水)には、ロータスの控えドライバー、シャルル・ピックが、ピレリが用意した18インチタイヤでのテスト走行を行った。
ピックは、この18インチタイヤを装着したロータスの今季型車E22で14周を走行。今回のタイヤは今後に向けたタイヤデザインを紹介するためのプロトタイプであり、性能面の評価などは行われなかったものの、現代的な大径タイヤを装着したF1カーの印象については、広く前向きに受け止められているようだ。
今回のテストに関し、ピレリのモータースポーツ責任者であるポール・ヘンベリーは次のように語った。
「我々としては、この新しいタイヤは驚くほどロータスのクルマに似合っていたと思うし、すでに世界中からいい反応を得られている。これらは単なるプロトタイプだが、もしF1チームが今後この方向で進めることを決定すれば、我々としては開発を続けることは可能だし、実際の製品も比較的短い期間で用意することもできると考えている」
9日(水)にテストに使われたタイヤは、幅は現行の13インチタイヤ同様にフロントが245mm、リアが325mmとなっているが、直径は30mm大きくなっている。だが、へん平率が低められたことでサイドウォールは小さくなっており、タイヤそのものの重量はこれまでの13インチタイヤとほぼ同等となっている。これに大径ホイールが組み合わされた場合の重量は、現行のセットよりも4kgほど重くなるという。