メルセデスAMGが今季圧倒的な強さを示す中、レッドブルではすでにF1における次なる目標を設定しているようだ。
レッドブルのモータースポーツアドバイザーであり、ドライバー育成も担当するヘルムート・マルコは、『Speedweek(スピードウィーク)』に、「2015年には、メルセデスAMGと互角の戦いができるようにしたい」と語った。
2015年には、レッドブルの最高技術責任者であり、天才F1カー設計者とも言われるエイドリアン・ニューイが第一線を退くことになると考えられている。だが、昨年まで4年連続でF1チャンピオンチームとなったレッドブルでは、シャシーの設計には不安を抱えていない。しかし、問題はメルセデスエンジンに対して大きく後れをとっているルノーエンジンだ。
少し前には、フランスのヴィリーにあるルノーのF1エンジン部門をレッドブルが買収するかもしれないとのうわさもささやかれていた。
このうわさについては、両者ともに否定している。だが、レッドブルでは間違いなくルノーエンジンをさらに改善するための計画を実行に移しているようだ。
最近、これまでルノー・スポールF1の社長であったジャン・ミシェル・ジャリニエが退き、かつて同社の副社長を務め、ケータハムにチーム代表として招かれていたシリル・アビテブールが今回のケータハムのオーナーシップ変更に伴って再びルノーに復帰している。
マルコは、次のように続けた。
「ケータハムにいたシリルは、我々と同じようにパワーユニットの問題がよく分かっている。だから、彼は、今行われていることもよく分かっているよ」
レッドブルとルノーによる共同作業に関する詳細な分析結果がまとめ上げられるだろうとオーストリアで語っていたマルコだが、それはすでに終わっており、ルノーとしても「現在承認を受けている範囲内において、すべての部分に関する改良をできる限り速く行い」前進を果たしていかなくてはならないことを認識していると明かしている。
「協力関係はさらに強められるとともに、いくつかの点では新たな基準によるものになるだろう」と語ったマルコは、レッドブルとルノーの間に、「新たな開放性」も生じることになると付け加えている。