最近、マクラーレン総帥のロン・デニスが、ジェンソン・バトン(マクラーレン)に関して「もっと努力する必要がある」と語ったことが報じられ、バトンがそれに対して反論を行うという展開を見せている。
■【写真】ジェンソン・バトン(マクラーレン)/F1イギリスGP(随時追加)
だが、マクラーレンのCOO兼CEO代理であるジョナサン・ニールは、デニスがそうした発言をするのは珍しいことではなく、伝説のドライバーであるアイルトン・セナでさえ、デニスからそうした発言を受けていたと語った。
バトンは、今シーズン限りで現在のマクラーレンとの契約が満了となるが、今回のデニスの発言は、今後に向けた交渉が始まったことを意味しているととらえている者も多い。
うわさでは、マクラーレンはバトンの後任候補として、フェルナンド・アロンソ(フェラーリ)、セバスチャン・ベッテル(レッドブル)、ルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)という3人のF1チャンピオンとの交渉を行っているようだとされている。そして、現役ドライバーの中では最多F1出走数を誇る34歳のバトンは、デニスの発言に対して次のように冷ややかなコメントを行っている。
「ここがF1で唯一のチームじゃないからね」
■デニスは誰に対しても同じだとニール
マクラーレンの幹部も今回のデニスの発言を快く思っていないと考えられている。そんな中、ニールはF1イギリスGP(6日決勝)が開催されているシルバーストンで、そういう記事が書かれた新聞など捨ててしまえばいいのだと次のように語った。
「くだらない記事だよ」
「彼(デニス)はアイルトン・セナに対してだって同じことをやっていたと思う。ケビン(マグヌッセン/チームメート)にだって彼は同じことを言っているという確信もある。もし私の日常的な電話を聞けば、彼が同じことを私に対しても行っていることが分かると思うよ」
実際のところ、バトンだけではなく、デンマーク出身のルーキードライバーであるマグヌッセンとしても、将来を不安視しなくてはならない要素もある。
■マグヌッセンとて将来は不透明
マクラーレンは、ホンダとの新たな時代の幕開けとなる2015年に向け、トップドライバーの獲得を目指していると言われている。昨年は、ザウバーから移籍してきた若手のホープと目されていたセルジオ・ペレス(フォース・インディア)をわずか1年で解雇したという「実績」も持っている。
マグヌッセンは、F1公式ウェブサイトのインタビューに次のように語っている。
「マクラーレンでは、もし十分な活躍できなければその場にとどまることができないことは誰もが知っていることだよ」
21歳のマグヌッセンは、次のように付け加えた。
「僕は、そうであるべきだと思っているよ」