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予選でしくじったハミルトン。今季のタイトル争いはさらに多難に

2014年07月06日(日)17:14 pm

メルセデスAMGの非常勤会長であるニキ・ラウダが、5日(土)シルバーストンで行われたF1イギリスGP予選におけるルイス・ハミルトンの判断ミスに対し、これまでになくそっけないコメントを行った。

■【写真】ルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)/F1イギリスGP

「ルイスが間違ったんだ」

3度F1チャンピオンに輝いた伝説的元F1ドライバーでもあるラウダはそう語ると、次のように付け加えた。

「あれは彼の判断だった。彼はもうあれ以上速く走れないと思ったんだ。それだけの話さ」

■大きな判断ミスを犯したハミルトン
ハミルトンは、ウエットコンディションでの実施となったイギリスGP予選Q3において、路面コンディションが改善されてタイムを更新するチャンスはないと判断し、最後のタイムアタックを途中でやめていた。

ところが、とりわけシルバーストン・サーキットの最終区間のコンディションが急激に好転し、その後アタックを続けたドライバーが立て続けにいいタイムを連発。今季のF1タイトル争いで29ポイントのリードを許しているライバルであり、チームメートのロズベルグがポールポジションを獲得したのに対し、ハミルトンは6番手に沈むこととなった。

今季、ハミルトンと並ぶ4回目のポールポジションを獲得したロズベルグは、自身のフェイスブックのフォロワーたちに対し、次のように語っている。

「マイケル・ジョーダン(アメリカの元プロバスケットボール選手)の言葉が頭に浮かんだんだ。シュートしなければ100パーセントチャンスを逃すことになる、という言葉がね」

■ハミルトンのタイトル獲得は消えたと見るメディアも
結果として大きな作戦ミスをしでかしたハミルトンだが、メディアに対しては日曜日の決勝に向けて「僕は決してあきらめない」と語っている。

ただ、メディアの中には、そのハミルトンのコメントは母国レースであるイギリスGPにおけるリップサービス的なものに過ぎないのではないかと考えている者もいるようだ。

『Daily Mail(デイリー・メール)』は、5日(土)のシルバーストンでの予選は、「ハミルトンが今季のF1タイトル獲得のチャンスを失った瞬間」だったのではないかと書いている。

伝説的元F1ドライバーであり、日ごろから「精神状態を平静に保つ」ことの重要性を説いているジャッキー・スチュワートも、「彼(ハミルトン)は非常に才能豊かなドライバーだ。だが、彼は少しばかり頭を使うことを忘れていたのは間違いないようだ」とコメントしている。

■まだ分からないとメルセデスAMGのボス
だが、メルセデスAMGのビジネス担当エグゼクティブディレクターであり、実質的なチーム代表であるトト・ヴォルフは、まだ今季も折り返し点を迎えていない段階であり、ここでハミルトンを見限ってしまうのは間違いだと語っている。

「ニコだって、ハミルトンが4連続勝利をあげたときには、もうだめじゃないかと言われたものだ」

ドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』にそう語ったヴォルフは次のように続けた。

「彼(ハミルトン)は無敵だと考えられていた」

「これほどの力量を持つドライバーを見限ることは決してできないよ」

■さらに優位に立ったロズベルグ
ハミルトンの才能は誰もが認めるところだ。だが、その感情面については疑問符を付ける者も少なくない。一方で、冷静沈着にライバルに対して臨んでいるのがロズベルグだ。

ロズベルグは、5日(土)に次のように語った。

「僕はこれまで、何に対しても精神的に有利に立つために話をしたことなどないよ」

「僕が言い続けてきたのは、現時点では勢いが自分のほうにあるようだし、それを最大限に生かしていきたいということだけさ」、とロズベルグは付け加えた。

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