フェラーリ会長のルカ・ディ・モンテゼモーロが、フェラーリではすでに2015年の方へ目を向け始めたことをほのめかした。
フェラーリは、V6ターボエンジンが導入され、大きくレギュレーションが変更されたF1新時代とも言われる今シーズンに大きくつまずいてしまった。7レースを終えた時点でチーム別ランキングは、圧倒的な強さを見せるメルセデスAMG、そしてそれを追うチャンピオンチームのレッドブルに次ぐ3番手にとどまっている。しかも、トップのメルセデスAMGからはすでに171ポイントもの大差をつけられている。
先週末のF1カナダGPでは、「Bバージョン」とも言うべき改良型のクルマで臨んだフェラーリだったが、そのF14 Tはジル・ビルヌーブ・サーキットにおいても苦戦を強いられて終わっている。
モントリオールで投入されたF14 Tの改良版は、恐らく今季のタイトル獲得に向けたフェラーリ最後の賭けだったかもしれない。そのクルマが結果を出せなかったことで、今後フェラーリは2015年に向けたプロジェクトへとシフトしていくことになりそうだ。
モンテゼモーロもこれを否定していない。
モンテゼモーロは、イタリアの『Tuttosport(トゥットスポルト)』に次のように語った。
「短期間で奇跡を起こすような仕事をすることができるとは思わない。だが、我々は、今年やったことが十分ではなかったということを理解しながら、将来に向けて懸命に頑張りつづけている」
「我々は今困難な状況にある。だが、それに関してあまり話すことはないし、やるべきことはたくさんある」
だが、11日(水)にフローレンスを訪問中だった66歳のモンテゼモーロは、フェラーリでは2014年型F1カーの開発を止めるわけではないと『La Repubblica(レプブリカ)』に次のように語った。
「我々は決意をもってこの計画を進め、絶対に、今年大きく改善しなくてはならない」
さらに、モンテゼモーロは、今年4月から新たにチーム代表に就任したマルコ・マティアッチも「来年に向けては、多くの部分において非常に大きな挑戦となる。なぜならばやるべきことが本当にたくさんあるためだ」と見ていると語り、次のように付け加えた。
「特に、来年はさらによく統合されたクルマとエンジンを手にするために働かなくてはならない」