マクラーレンとの交渉について最近まで「何も進展はない」と、ジェンソン・バトン。
英ウォーキングを本拠地とする名門F1チームは2014年、デンマークの新人ケビン・マグヌッセンを起用。最高経営責任者のロン・デニスは来季、フェルナンド・アロンソ(フェラーリ)を迎えてマグヌッセンと組ませる意向とうわさされている。
バトンの契約は今季終了とともに切れる。来季開幕前に35歳となるだけに、もしマクラーレンが空きシートを検討するなら、明け渡すのはバトンの方と考えるのが自然だ。
とはいえチーム代表のエリック・ブーリエは先週、F1第7戦カナダGPを展望する声明の中で、バトンはマクラーレンにとって「相変わらず最高の看板選手」としている。彼らは2015年、ホンダのワークス待遇を受けることになっている。
ブーリエはいう。「彼は優れたドライバーであるばかりか持ち前の感覚と経験でチームを導く存在で、開発においても方向性を与えてくれる」と、手放しの誉めようだ。
「彼の知識は代えがたいものがある。また、姿勢はあくまでも献身的だ」
マクレーレンがこの調子なら再契約に向けての動きはあるのでは?とする質問にバトンは、「ええと、それはない」と答えている。
「そこからの動きは何もない。でも、そんなものじゃないかな」
「僕らは互いに5年目のシーズンを過ごしている。将来に向けて共に働きたいが、今はまだそれを考える時期じゃない。タイミングがよくないよ」と、バトン。
「将来について考えるのはまだ先の話だ。他に解決しなければならない問題がたくさんある」
少なくともバトンが2014年以降もF1に残りたいのは分かった。来季は彼にとって16年目のF1シーズンとなる。
「気持ちだけはまだ若いつもりだよ。身体だってこれ以上ないほど健康だし、僕には豊富な経験がある」
「引退なんて考えられない。F1は僕の人生そのものだ。これからも留まっていたいね」