フェラーリのテクニカルディレクターであるジェームス・アリソンが、今年ここまで苦戦が続いているキミ・ライコネン(フェラーリ)について、単にチームメートのフェルナンド・アロンソよりも「遅い」だけだとの見解を示した。
今シーズン開幕前には、ライコネンとアロンソという2人のF1チャンピオンによるドライバーラインアップとなったことで話題を呼んだフェラーリだが、ここまでのところは明らかにアロンソのほうがライコネンをしのぐ活躍を見せている。
そんな中、ライコネンが乗るフェラーリの今季型車F14 Tには、特定の問題があり、ライコネンはそれに苦しめられているとも報じられている。
だが、アリソンは、現在ライコネンが抱えている問題は、運に恵まれなかったとか、なにか特定の問題があるというようなことがその核心にあるわけではないとし、『Telegraph(テレグラフ)』に次のように語った。
「彼(ライコネン)のほうがフェルナンドよりも苦戦していると言っていいものかどうかは分からないな」
アリソンは、すべてのF1ドライバーが、今年の高トルクかつ低グリップのクルマに対し、同様の問題を抱えているとし、次のように続けた。
「つまり、今年のクルマは運転するのがかなりやっかいなんだ。誰にとっても快適なものではない。それはグリッドの上位にいる者も下位にいる者も同じなんだ」
「キミがブレーキングやダウンシフトの際に抱えている問題は、フェルナンドも同じように抱えている。そしてほかのチームのドライバーたちもかなり似たようなことを経験しているよ」
そう語ったアリソンは、次のように付け加えた。
「彼(ライコネン)は、現時点では少しだけフェルナンドより遅いだけだ。だが、その差はシーズンが進むにつれて小さくなってきているよ」
いまや現役最年長ドライバーとなった34歳7か月のライコネンは、今週末のF1カナダGP(6月8日決勝)でF1通算200戦目を迎えることになる。