昨年、史上最年少で4年連続F1チャンピオンとなったセバスチャン・ベッテル(レッドブル)が、今年のエンジンに関するトラブルは今後も終わりを告げることはないだろうと認めた。
前戦モナコGP(第6戦)ではERS(エネルギー回生システム)やターボの故障といったトラブルに泣かされたベッテルだが、仮にそうした信頼性の問題が近いうちに解決されたとしても、シーズン序盤に発生したルノーエンジンのトラブルのツケが、シーズン後半になって回ってくるだろうという。
それは、今季からさらに厳しくなったエンジン基数制限のためだ。今年のルールでは、ドライバー1人につき、V6エンジン本体、ターボ、電気モーター、バッテリーやコントロールユニットは1シーズンに5基までしか使用できないことになっている。仮に、上記のうちひとつのコンポーネントでさえ6つ目を使用することになれば、ペナルティーの対象となる。
つまり、ベッテルのクルマのエンジン構成部品が許容された基数を超えてしまえば、ベッテルにはグリッド降格が待ち構えていることになる。
ベッテルは、ドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』に対し、今年すでに交換した構成部品のリストを見れば、今季の残り13レースを戦うのに「十分な数が残されていないということは簡単に計算できるよ」と語っている。