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エクレストン、辞任へのカウントダウン

2014年05月24日(土)8:00 am

F1最高経営責任者のバーニー・エクレストンは、職を持する日が近いことをほのめかした。

現在ミュンヘンの裁判所において係争中の汚職裁判は、検察側証人となったゲルハルト・グリブコウスキー受刑囚の証言が矛盾したり信ぴょう性に欠けるなど、エクレストンに有利な展開となっている。

ところが今週末、F1第6戦モナコGPに姿を現したエクレストンは、見るからに具合が悪そうだ。

重い風邪にかかった彼は、先週の裁判を一日欠席したほか、モナコでも業務に支障をきたすほど具合が悪い様子だ。

体調のいかんに関わらず、仮に裁判で無罪を勝ち取ったとしても、今回のスキャンダルでエクレストンが受けた打撃は大きい。

ドイツ『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』誌は、裁判の行方がどうあれ、投資ファンドでF1の大株主であるCVCはエクレストン解雇を決めたらしいと報じている。

後継者候補としてはクリスチャン・ホーナー(レッドブル)、フラビオ・ブリアトーレ、まさかのルカ・ディ・モンテゼモーロ(フェラーリ)といった名が上がっている。

風邪ですっかり声がかすれたエクレストンは、次のように語っている。「私はニキ・ラウダの名を耳にしたよ」

エクレストンだったら、自ら進んでの引退は人に悟られたくないはずだ。

ところが彼はモナコで次のように明言した。「もしCVCが後継者を連れて私の前に現れたら、明日にでも辞めてやる」

この発言はF1パドックに大きな影を落とすだろう。今日のF1は、エクレストンが昔ながらに魔法の杖を振り下ろさなければ解決しない問題を抱えている。

かたや怒りの小規模チームは競争法を盾に欧州連合の介入も辞さない構えだし、こなた強大な上位チームは、金の力で今のF1を維持しようとするだろう。

「われわれの仕事は、会社の看板のためにベストを尽くすことだ。そのためには、どんなにアグレッシブな契約もいとわない」と、ホーナーは22日(木)に話していた。

上位チームは、小チームがF1コンストラクターとして続けていけなくなるのを待っているとのうわさがある。そうすれば彼らに「カスタマーカー」を売ることができるからだ。

「F1は、過酷な生き残り競争の場だ」と、ホーナー。

エクレストンがいなければF1は存亡の危機に立たされると、皆が恐れている。

『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』は、次のようなパドックの声を伝えている。「このタイミングでバーニーを失うのは、まさに最悪だ」

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