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目立たない新チーム代表を擁護するフェラーリ

2014年05月12日(月)14:31 pm

F1において最大級のプレッシャーがかかるであろうポジション、名門チームフェラーリの新チーム代表に抜擢(ばってき)されたマルコ・マティアッチだが、ここまでのところは控えめな姿勢を守り続けている。

チーム代表就任後、マティアッチが初めてサーキットに姿を見せたのは3週間前のF1中国GP(第4戦)のときだった。そのときマティアッチは、スモッグが立ち込めた薄暗い上海にもかかわらず、濃いサングラスをかけたままだったことはよく知られている。

そして、先週末にF1スペインGPが行われたバルセロナでは、F1ではまだあまりよく知られていない存在であるマティアッチは、彼がそこにいることを誰も気が付かないほどの控えめな姿勢を保っていた。

バルセロナを訪れていたフェラーリ会長のルカ・ディ・モンテゼモーロは、そんなマティアッチについて次のように語った。

「彼は学ぶために観察している段階だ」

モンテゼモーロは、マティアッチが今のポジションに落ち着くまでそばについて支援をすると宣言していた。

モンテゼモーロはスペインの『El Confidencial(エル・コンフィデンシアル)』に、次のように続けた。

「私は今の我々の状況には満足できていない」

「私はチームとマティアッチのそばにいたいと思っている。彼はまだ着いたばかりだからね」

そう語ったモンテゼモーロは、かつてミハエル・シューマッハとともにフェラーリの黄金時代を築いた元チーム代表のジャン・トッド(現FIA会長)をひきあいに出しながら次のように付け加えた。

「ジャン・トッドが1992年にフェラーリにきたときも4、5か月は同じだったよ。彼も(F1の)専門家ではなかったからね。私はそのときと同じことをしたいと思っている」

現在フェラーリの控えドライバーを務めるF1経験豊富なペドロ・デ・ラ・ロサも、マティアッチがまだほとんど目立たない段階にあることを擁護し、『Marca(マルカ)』に次のように語った。

「F1はサッカーみたいにひとりの人間が試合の流れを変えられるようなところじゃないからね」

F1関係者によれば、マティアッチは高度な政治的動きをみせるフェルナンド・アロンソよりは、あまりそうした動きをとらないキミ・ライコネンのほうとすでによく会話を交わすようになっているようだ。

しかし、3週間前の上海ではあまり新しいチーム代表のことを語ることのなかったアロンソだが、今では以前北アメリカにおけるフェラーリの販売責任者であった43歳のマティアッチと働くことに何も問題はないと主張している。

アロンソは、マティアッチについて次のような発言を行った。

「マルコはレースの経験はあまりない。だけど管理業務については多くの経験を持っている」

「彼はできる限り速く学ぼうと、話を聞き、学んでいるよ。僕たちはさまざまな部分で彼を助けるための会議を開いているし、彼も全員から話を聞きたがっている」

そう述べたアロンソは、次のように締めくくっている。

「僕は、彼がエンジニアになりたいと思っているわけじゃないと思う。でも、まず彼がやるべきことは、時間をかけて、そして決断を下していくことだよ」

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