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メルセデス、F1マシンの「メガホン」装着案には懐疑的

2014年05月06日(火)13:29 pm

今季からF1に導入された1.6リッターV6ターボエンジンだが、昨年までの自然吸気V8エンジンに比べると音が小さくなったことがファンをはじめF1関係者の不満の対象となっている。

F1では、今季のエンジン音をもっと大きくする策に取り組もうとしているが、そこで提案されているひとつの形が、いわゆる「メガホン」型と呼ばれるものだという。これは、排気管にメガホン効果を生む装置を施すことで、音量を大きくしようというものだ。

こうした考えがあることを明らかにしたのは、メルセデスAMGのビジネス担当エグゼクティブディレクターであり、F1公式エンジンサプライヤーのひとつメルセデスのモータースポーツ責任者でもあるトト・ヴォルフだ。

メルセデス、フェラーリ、ロータスの3つのエンジンメーカーは、現在協力して今年のエンジン音をどうやって大きくするかという課題に取り組んでいる。

メルセデスAMGのニコ・ロズベルグは、そのための解決策は今月の25日(日)に決勝が行われるF1モナコGPまでには用意されるのではないかと考えている。

ロズベルグは、先週末にホッケンハイムで行われた今季のDTM(ドイツ・ツーリングカー選手権)開幕戦を訪ねていたが、そこで次のように語った。

「もうすぐモナコGPを迎えるけれど、そこでは違う音を聞くことになるんじゃないかと思うよ」

「それを進めるのは大切なことだと思う。なぜなら音もショーの構成要素だからね」

先週、5月1日(木)にはロンドンでF1最高責任者のバーニー・エクレストン、F1統括団体であるFIA(国際自動車連盟)会長のジャン・トッドらを交え、F1の11チームの代表者が集まって会議が行われた。その会議での主要な課題はコスト削減問題だったが、同時にこのエンジン音問題も議題に上げられていた。

やはりホッケンハイムのDTM開幕戦に訪れていたヴォルフは、『Speedweek(スピードウィーク)』に次のように語った。

「どういう解決策があるかということについて話し合ったんだ。そして我々メルセデスにも自分たちの考えがあるし、それを提案したよ」

ヴォルフは、今回提案された解決策のうちいくつかについては、スペインGP(11日決勝)後に行われるテストで試されることになるだろうと、次のように続けた。

「バルセロナでそれらをクルマに施して試してみて、それらが我々が期待する効果を生むかどうかを見ることになる」

ヴォルフによれば、現在提案されている解決策はすべてエンジンの排気の部分に関するものだという。

「排気システムにはかなり複雑な解決策が検討されている。すべての問題はそこで発生しているものだからね。そして、単に排気口の最後にメガホンのようなものを付けるという案もあるよ」

だが、ヴォルフはそうした単純な「メガホン」スタイルには懐疑的なようだ。

「そういう手法(メガホン式)をF1が取り入れるべきかどうか、私には分からない。だが、いずれにせよ、我々も自分たちの提案や手法についてバルセロナで試してみることになる」

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