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欧州委員会の介入でF1のコスト問題が進展か?

2014年05月02日(金)16:24 pm

1日(木)にロンドンでF1チーム首脳らが集まってコスト削減問題に関する会議が行われた。

伝えられるところによると、F1の大規模チームたちと小規模チームたちとの間で激しいぶつかり合いとなることも予想されていた会議であったが、どうやらそれは回避することができたようだ。

4月初旬、フェラーリ、メルセデスAMG、レッドブル、マクラーレン、ロータス、そしてウィリアムズというF1の有力6チームで組織される戦略グループが、F1統括団体であるFIA(国際自動車連盟)のジャン・トッド会長が提案した2015年からの予算制限義務化案を否認。

これに憤った小規模チームがトッドに抗議の書簡を送付。現在の戦略グループは、EU(ヨーロッパ連合)が定める競争法へ抵触するものだとの指摘も行ったことで、今回の会議が招集されることになったものだ。

事実、その後欧州委員会がこの戦略グループの状況を「監視」し始めたことを明らかにしている。

1日にロンドンのビギン・ヒル空港の一角で行われた会議には、F1最高責任者であるバーニー・エクレストン、トッド、そして現在F1に参戦している11チームの代表たちが顔をそろえていた。

有力6チームは、今回の小規模チームたちが抱いた反感への対応として、技術および競技規則にのっとった形でのコスト削減枠を導入するための代案を支持するという反応を見せていた。

国際的なメディアが報じたところによれば、その代案には、パドックでの作業禁止時間の拡大、タイヤウォーマーの禁止、そして、2016年から2017年にかけて、さまざまな構成部品の標準化や、FIAの認可によるアクティブサスペンションの導入、さらには18インチタイヤの導入といったことが含まれているという。

ドイツの『DPA通信』は、1日(木)の会議を受けて、現時点での緊急的なコスト削減という、チーム間の対立の原因ともなっている課題に対するさらなる「解決策」も提示されることになりそうだと報じた。

『DPA通信』は、小規模チームたちは今回のルール変更に関する提案に対し、「今後2週間以内に」応じるという姿勢を見せていると伝えている。

ロンドンの『Times(タイムズ)』紙のケビン・イーソン記者も、欧州委員会が調査に入ったことで、不満を表している小規模チームと有力チームとの危機的状況が緩和されたとし、次のように書いている。

「トッドやチームたちは、内部関係者からEUがこの件に興味を抱いたことで動揺していると伝えられたことにより、緊急に解決策を見いだすための動きを加速させている」

イーソン記者はさらに、FIA会長であるトッドが「コストに関する大きな不満に対応することを約束」するとともに、「F1チームのコスト制限導入に向けた調査を再び始める」ことを誓約したと付け加えている。

その記事には、次のような関係者のコメントが紹介されている。

「EUが興味を示しているなどということは誰も聞きたくはないものだ。我々は、戦いの場を公平なものとし、速やかにコストを管理できるようにしなくてはならないと認識している」

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