マクラーレンの最高権威であるロン・デニスが、レッドブルへ圧力をかけ続けている。これは、いったんマクラーレンへの移籍契約を結んでいたレッドブルのエンジニアに対し、レッドブルがそれを翻意させたことに対するものだ。
19日(土)に、デニスは、かつてレッドブルで空力開発を担当していたエンジニアのダン・ファローズが、マクラーレンとの契約を結んでおきながら、ギリギリのところで再びレッドブルへの復帰を決めたことに関し、レッドブルに対して高等裁判所へ訴訟を起こすと語った。
「彼(ファローズ)にはそういう形で考えを変える法的権利はないんだ」とデニス。
デニスによれば、ファローズ本人は電話や文書、あるいはEメールでの連絡に対し、何の返事もよこしてこないという。
マクラーレンが法的措置を取るとしたことについて尋ねられたレッドブルのチーム代表クリスチャン・ホーナーは、次のようにやり返していた。
「ロンは僕に電話をくれたほうがよかったんじゃないかと思うよ」
これに対し、デニスはさらに反撃している。デニスは、F1中国GP(第4戦)の決勝が始まる前に上海で次のように語った。
「我々は2週間以上も前に正式な形でクリスチャン・ホーナーにEメールを送ったよ。ダン・ファローズの所在を問い合わせるためにね。なのに、いまさら『どうしてロンは僕に電話しなかったの?』なんて言えた義理じゃないだろう」
「肝心なことは、ファローズがマクラーレンとの契約を破ったこと、さらに、レッドブルがその契約を無視して彼にチームに戻るよう働きかけたことだ」とデニスは付け加えた。