ダイハツは、2014年6月に発表を予定している2代目「コペン」に新たに採用される新技術の詳細を4月1日(火)に発表した。
すでに昨年の東京モーターショーにおいて、新型「コペン」が骨格+樹脂外板という新しい構造を採用することが発表されていたが、今回、これを実現するために導入された各種新技術と、それらをベースとした新型コペンの概要が明らかとなった。
ポイントは、新型「コペン」の全ての土台となる新骨格構造「Dフレーム」。スポーツカーとして求められるボディー剛性を骨格のみで確保することで、外板の素材やデザインの自由度を飛躍的に向上させるテクノロジーとなっている。また、内外装着脱構造の「ドレスフォーメーション」は、車両の外板部分をパーツと捉え、樹脂外板を採用することで、ユーザーは自分の嗜好に合うデザインを選択することが可能となる。
<新技術投入による新型「コペン」の概要>
【新骨格構造「Dフレーム」 】
・従来の構造にこだわらず、骨格+樹脂外板という新しい価値とカタチの実現のため、車両の面強度に頼らずに骨格のみでスポーツカーにふさわしい剛性を確保。
・車両全体を切れ目なくつなぐ構造としフロア下のトンネル部やクロスメンバーなどの補強を行うことで、初代コペンに対し、ボディー上下曲げ剛性を3倍、ボディーねじれ剛性を1.5倍と大幅に向上。
【内外装着脱構造「ドレスフォーメーション」 】
・交換可能な樹脂パーツはフロントフード、ラゲージ、フロント/リアバンパー、フロント/リアフェンダー、ロッカー、フューエルリッドの11部品。
・樹脂外板部品はボルト締め付け構造を採用。
・内装も運転席/助手席加飾パネルやオーディオクラスターを替えられる「ドレス構造」とすることで、購入後のデザイン変更が可能。
【新型「コペン」専用チューニング】
・フロントサスペンションはマクファーソンストラット式、リアサスペンションはトーションビーム式を採用。
・取り付け点を含むサス剛性の向上とロール剛性バランスの最適化など新型「コペン」専用チューニングを実施し、乗り心地を大幅に向上。
・空力性能については、リアの揚力を初代コペンに比べ約60%低減し、前後の揚力バランスを最適化。高速でも低速でも変わらない安定感のある走りを実現。
【走行性能】
・DVVT付660ccターボエンジンを搭載。低回転から高いトルクを発揮するとともに、アクセル操作に対するレスポンスも向上し、スポーツカーとしての走りを進化。
・トランスミッションは7速スーパーアクティブシフト付CVTと5速MTを設定。CVTはエンジンとの協調制御により、変速レスポンスを向上。MTは細部をチューニングしライトウェイトスポーツにふさわしいシフト感覚を実現。
【スポーツカーサウンド】
・デュアルテールパイプマフラーを採用し、メインマフラーの共鳴構造により、走り出しの力強さと高回転時の気持ちよいサウンドを演出。
【樹脂化】
・樹脂外板は、各部の要件を見極め適材適所の材料を選定。ドアを除く全ての外板を樹脂化することで軽量外板ボディーを実現
・ダイハツ初となる樹脂燃料タンクは、肉厚を均一化することで軽量化を実現しながら、衝撃吸収構造のダイヤモンドビードを採用。
・これらにより、車重850kgを実現。
【安全性】
・衝撃吸収ボディー<TAF>を採用し、歩行者保護にも対応
・高剛性キャビンやクラッシャブル構造で、衝突時の乗員への衝撃を効果的に吸収、分散。
【燃費性能】
・スポーツカーとしての走る楽しさは十分に確保しながらもCVT車の燃費は25.2km/Lでエコカー減税「免税」対象予定。MT車も22.2km/Lを達成し「50%減税」対象予定。
【オープンルーフ】
・コペンの象徴である電動開閉式ルーフを継承。
・電動オープンルーフはスイッチひとつで起動し、約20秒でフルオープンが可能。