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中東優先の声に反論するFIA会長

2014年04月01日(火)8:48 am

F1統括団体であるFIA(国際自動車連盟)の会長であるジャン・トッドが、F1が中東のレースに対して優先的な取り扱いをしているという指摘に対し、これを否定した。

今季の開幕前にF1公式シーズン前テストが3回行われたが、そのうち2回はバーレーンで行われていた。さらに、今週末開催されるF1バーレーンGP(4月6日)決勝後も数チームがそのままガルフに残り、翌週の8日(火)と9日(水)に開催されるピレリのタイヤテストに参加する予定となっている。

だが、バーレーンではいまだに政治情勢の混乱が続いており、そうした状況のもとでバーレーンにおいて優先的にテストを実施しているような印象があることに対して疑問の声が上がっていた。

だが、トッドはこれに対し、『Welt am Sonntag(ヴェルト・アム・ゾンターク)』に次のように述べた。

「政治的な問題は世界中にある。アジアにも、中東にも、そしてヨーロッパにさえもね」

「我々はそれとスポーツの問題をごちゃまぜにしないように気を付けなくてはならない。我々の仕事はそこで素晴らしいモータースポーツのイベントを運営することなんだ」

今年、バーレーンでこれほど多くのテストが行われているのかということについては、トッドは次のように答えた。

「我々がチームに対してバーレーンでテストを行うように強制したわけではないんだ」

「事実、これを言い出したのは彼らの方だよ。彼らはそこが理想的なコンディションだと考えているんだ。今シーズンの多くのレースにおけるコンディションを代表するものだとね」

「チームはあのサーキットや施設を好んでいる。FIAが彼らにバーレーンでテストを行うなと言うわけにはいかないよ」

しかし、中東が優先されているという印象を与えている理由はそれだけではない。「ポイント2倍制」の導入で大きく話題となった最終戦もやはり中東のアブダビで11月(23日決勝)に行われることになっているのもそのひとつだ。

なぜ突然アブダビがポイントに関してはほかのレースよりも重要な位置づけとされたのか、という質問を受けたトッドは「アブダビGPに特別な価値が与えられたわけではない」と答え、次のように続けた。

「これは単にシーズン最終戦の見どころを増すための試みだ。私はみんながそうしたアイデアを私のところに持ち込んでくれるのを歓迎している。予選でもポイントを付けましょうか、あるいは、ポイントを違う形で分配しましょうか、というふうなことをね」

「我々はすべてのチームの合意により、最終戦でこのモデルを試してみようということになった。その時点では、最終戦がアブダビになるということもまだ分かっていなかったんだ」

最終戦で通常の2倍のポイントがつくというアイデアはあまり人気がないようだが、という質問を受けたトッドは次のように答えた。

「その案に合意したチームでさえ、突然それに対して批判を行ったね」

「誰にでも自分の意見を述べる権利はある。正直に言えば、私も19レースのうち1レースだけを選んでそうすることが好ましいと思っているわけではない。だが、もしそれによって忘れられないような最終戦になったとしたら、私は真っ先にそれに満足するだろう」

そのアイデア(ポイント2倍制)は今後のシーズンにも継続される可能性はあるかとの質問を受けたトッドは、最後に次のように締めくくった。

「すべてのレースでポイントを2倍にしても意味がないからね! でも、そうだね。もし今シーズンそれがうまくいったら、続けない理由はないんじゃないかな」

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