ポール・ディ・レスタがF1に戻るためには、2014年は脇役でいながらも何か大きな役割を果たすことが重要だ。こう考えるのは、ディ・レスタと同じくスコットランド出身の元F1ドライバー、デビッド・クルサードだ。
3年間守ったフォース・インディアのシートを失った27歳のディ・レスタは、2010年にタイトルを取ったDTM(ドイツ・ツーリングカー選手権)に復帰した。マシンはワークス仕様のメルセデスだ。
DTMのかたわら、どうやらディ・レスタはメルセデスAMGの控えも任されそうである。
本人も1月、次のように話していた。「メルセデスは僕がF1希望であることを承知している。そして、彼らからは全面的なサポートを得ている」
「今後の流れ次第だけど、今のところ、これといった動きはない」
かつてマクラーレンやレッドブルに所属、今はイギリスのテレビ局でF1解説をしているクルサードは、メルセデスのモータースポーツ責任者トト・ヴォルフの賢さをよく知る人物である。ヴォルフは今年、ディ・レスタに何か大きな役割を与えるというのがクルサードの意見だ。
「彼(ヴォルフ)はポールのことを分かっている。メルセデスAMGの役に立つと思って引き入れたんだよ」と、イギリス『The Scotsman(スコッツマン)』紙に語るクルサード。
「F1でテストと控えの仕事をもらえれば、ポールにとって大きなチャンスだ。何とかモノにしてほしい」
「これを逃したらF1復帰の道は遠のくかもしれない。ただでさえ政治と金がモノを言う世界だからね」