常にしたたかなことで知られるニキ・ラウダだが、先週レッドカーペットに姿を現した際、また新たな物議をかもすこととなった。
かつて3度F1チャンピオンに輝いた元F1ドライバーであるラウダは、先週、ゴールデングローブ賞にノミネートされていた伝説的な1976年シーズンを題材とした伝記映画「ラッシュ」の紹介のためにハリウッドを訪れ、同作でかつてのライバルであったジェームス・ハント役を務めたクリス・ヘムズワースとともに檀上に現れた。
鋭い目を持つ人であれば、そのときラウダがかぶっていた赤いキャップの文字が、2013年の最終戦までずっとかぶっていたものとは違っていたことに気が付いただろう。
実際のところ、ラウダは、自身の新しいスポンサーの世界デビューの場として、ゴールデングローブ賞の授賞式を利用していたのだ。
これに関し、64歳となるラウダは次のように語った。
「あれ以上いいスタートを切ることはできなかっただろうね」
だが、『Welt(ヴェルト)』紙は、その新スポンサーは、ラウダの母国であるオーストリアにおいて大きな批判を受けている大手賭博会社だと報じた。
オーストリアの国会議員であるペーター・ピルツは、「私は、航空機とF1カーがラウダ氏の現実を見る目をちょっと変えてしまったんだと思う」と語った。
ラウダはメルセデスAMGの会長職にあるが、その親会社であるメルセデス・ベンツは倫理観を重んじる姿勢をとることでも有名だ。
メルセデスAMGは、『Die Welt(ディー・ヴェルト)』に対し、「チームはニキ・ラウダのスポンサー選択に何ら関与していない」と語った。
※ゴールデングローブ賞授賞式でのラウダの映像はこちらから見ることができる。