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ブラジル人にとってF1が常に最高の選択肢とは限らない

2014年01月20日(月)16:43 pm

ブラジルのモータースポーツ協会の会長が、ブラジルの若手ドライバーたちにとって「常にF1が最高の選択肢」であるかどうかは分からないと語った。

日本のJAFにあたるブラジルのCBA(コンフェデラカオ・ブラジレイラ・ジ・オートモビリジモ)会長であるクレイトン・ピンテイロが、フェリペ・マッサ(ウィリアムズ)やルーベンス・バリチェロといった有名なブラジル人ドライバーが、ブラジルの新人ドライバーたちがF1へ昇格できるよう、もっと支援がなされるべきだという批判を行ったことに対し、コメントを行った。

ブラジルには、これまで多くのF1ドライバーを輩出してきた歴史がある。アイルトン・セナはおそらくこれまでのF1ドライバーの中でも最高のドライバーだったと考えられており、ネルソン・ピケやエマーソン・フィッティパルディもF1タイトルを獲得してきている。そしてバリチェロはF1での最多出走記録を持っており、マッサもフェラーリで8年もの長期にわたって成功を収めてきた。

だが、フェラーリのシートをキミ・ライコネンに明け渡すこととなったマッサは、2014年には低迷が続くウィリアムズへの移籍を余儀なくされるとともに、今年は唯一のブラジル人ドライバーとして世界を転戦することになっている。

これは成長著しいブラジルの若手ドライバーであるルイス・ラジアやフェリペ・ナスルがF1昇格への最後のハードルをクリアできなかったためだ。ブラジルの経済状況が力強いにもかかわらず、ふたりのドライバーはこの2年間レースシートを勝ち取ることができずに終わっていた。

しかし、ピンテイロは、F1がすべてではないし、モータースポーツの最終目標ではないと主張する。

「今日では、世界のほぼ全てのカテゴリーにおいてブラジルという記載が見受けられる」

そう『Globo Esporte(グローボ・エスポルチ)』に語ったピンテイロは、次のように続けた。

「我々には強力な国家的モータースポーツ体制がある。それはうまく機能しているし、彼らのスポンサーのためにドライバーにも利益が分配されている」

「ルイス・ラジアもフェリペ・ナスルも、彼らの才能が足りなくて(F1に)行けなかったのではない。F1が常に最善の選択肢とは限らない」

さらに、ピンテイロはこう続けた。

「世界中のさまざまなカテゴリーで多くのブラジル人がレースをしている。残念ながら、そのことが正しく認識されていないんだ」

「誰が現時点でDTM(ドイツ・ツーリング選手権)でランキング2位になっているか検索してみるといい。それがアウグスト・ファルフスだということを知っていたかね?」

「インディアナポリス500マイルレースではブラジル人が優勝したし、もうひとり(のブラジル人)は、(2013年のインディカーシリーズで)最終戦までタイトル争いを演じていた」

「世界のモータースポーツはF1に限られているわけではないんだ」、とピンテイロは結んだ。

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