1984年に、トールマンからF1デビューを飾ったアイルトン・セナを初めて表彰台に導いたハートエンジンの設立者であったブライアン・ハートが5日(日)に病気のため死去した。77歳だった。
ハートは、自らもレーシングドライバーとして活躍していたが、1960年代終盤からエンジン製造に携わるようになり、1984年にはトールマンとの提携により、一躍その頭角を現すこととなった。その年には大雨の中で行われたF1モナコGPでセナが2位表彰台をゲットしたのをはじめ、3度の表彰台フィニッシュを果たしている。
さらに、1993年から94年にはエディ・ジョーダン率いるジョーダン・グランプリに3.4リットルV10エンジンを供給。同チームに初めての表彰台をもたらすともに、ベルギーGPではルーベンス・バリチェロが初のポールポジションを獲得している。
ハートエンジンは、その後1997年に小規模チームであったミナルディにエンジン供給を行ったのを最後に、F1からその姿を消していた。