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F1シート喪失を覚悟していたグロージャン

2013年12月20日(金)12:26 pm

2013年シーズンの契約があったにもかかわらず、ロマン・グロージャン(ロータス)はシーズン途中でシートを失う可能性があったと明かした。

マーク・ウェバー(レッドブル)が「1周目の狂人」と表したほど、2012年シーズンは危険なドライビングを繰り返し、1戦出場停止処分を受けたグロージャンは、2012年シーズン閉幕後に翌2013年シーズンにF1で走れる確信がなかったという。

グロージャンはメンタルケアの専門家にアドバイスを受けることで事態を改善し、ホイール・トゥ・ホイールのバトルでも危険なそぶりは以前ほどは見られなくなった。2013年シーズン終盤には表彰台の常連となり、良い形でシーズンを終えている。

2013年シーズンを同じ黒と金のクルマで戦ったチームメートのキミ・ライコネンはフェラーリへ移籍し、来年からは新たにパストール・マルドナード(ウィリアムズ)がグロージャンのチームメートになる。

2014年シーズンもロータスから出走するグロージャンだが、2013年シーズン序盤は将来が不安だったと話している。

「(チームオーナーの)ジェラルド(ロペス)に電話して、契約があるはずだって言ったんだ」

「だけど彼からは、開幕から4戦のオープニングラップで4回事故を起こしたら、おしまいだと言われたよ。僕は、それも当然だと思う、って答えた」

「もしも本当にそうなっていたら、僕は第5戦には出られなかったと思うよ」

個人的な問題が解決し、結婚、そして父親になるという大きな経験をしたグロージャンだが、ロータスの状況は良いとはいえない。

投資家集団クァンタムによる出資が幻となったロータスはサプライヤーへの支払いも滞っており、グロージャンは今は難しいときだと話す。

「ドライバーやエンジニア、メカニックたちにとって、そういう問題は関係ないんだよね」

「厳しい状況でシーズンを終えたし、特に(チーム代表の)エリック・ブーリエにとっては大変だったと思う。でも、チームの強さも見えたときだった」

クァンタムからの資金注入が遅れに遅れたため、ブーリエは実力のあるニコ・ヒュルケンベルグ(ザウバー)の獲得を断念し、豊富な資金をチームに持ち込めるマルドナードと契約を結んだ。

グロージャンは、ヒュルケンベルグは「素晴らしい」チームメートになったはずだと言いながらも、マルドナードともうまくやれると自信を見せる。

「GP2時代には何度かやりあったこともあるけど、彼は一発の速さがあるよね」

「彼の周辺の環境とクルマが決まれば、トップに立つ人だよ。ものすごく速い。それは、去年のスペインGPで見たとおりさ」

チームを離脱するライコネンについて、グロージャンは全く付き合いがないと話している。確かに、2012年シーズンのグロージャンの不安定さはライコネンが強すぎたせいだという人もいる。

「キミはF1復帰以来、ものすごい成績を収めている」

「キミはチームのリーダーになったんだ。ロータスにはナンバー1ドライバーとナンバー2ドライバー、という考え方はないけれどね。キミは特別な人間だけれど、僕らは付き合いがないんだ」

「だからさ、スパ(ベルギーGP)でキミから“子どもの誕生おめでとう”って言われたときはびっくりしたよ。だって、この2年間でキミが僕に言ったのはそれだけだったからね」

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