日産が、フィリピン日産自動車会社(NMPI)と、長年のパートナーであるユニバーサル・モーターズ社(UMC)と共同で、合弁会社のフィリピン日産社(NPI)を設立すると発表。フィリピン市場でのブランド・パワーとセールス・パワーの向上を目指す。
フィリピン市場を対象とした新たな販売会社になるNPIは、マニラに拠点を置いて2014年初旬に操業を開始。同国内のブランド、販売マーケティング戦略、そしてディーラー事業の強化を担い、商品ラインアップの拡充と販売・サービスの向上を通じて、ブランド・パワーとセールス・パワーを向上させることが狙いだ。
新会社の資本金は10億円(980万米ドル)で、出資比率は日産自動車が51%、UMCとNMPIがそれぞれ24.5%。UMCとNMPIはこれまで通り、フィリピン市場向け日産車の生産を続ける。
NPIの社長に就任するのは内藤賢司氏。1985年に日産へ入社した内藤氏は、日本、ニュージーランド、南アフリカを含むさまざまな市場を担当し、韓国日産の前CEOだ。内藤氏は、NPIの社長就任について次のように述べた。
「日産自動車は、NPIの設立により、積極的にフィリピン市場のブランド認知度の向上に取り組みます。NPIは数々のワクワクする新しい商品をご提案し、お客さま満足度の向上に努めます」
日産は、アセアン全域でシェア拡大を目指しており、同地域の中期計画では、2016年度末までに販売台数を現在の3倍に相当する50万台とし、市場占有率15%の達成を目指している。フィリピン市場は計画の要として位置付けており、NPIの設立は同社の強い決意を示すものでもある。