ロータスのチーム代表であるエリック・ブーリエが、来季フェラーリに移籍するキミ・ライコネンの後任ドライバーとしてニコ・ヒュルケンベルグ(ザウバー)を「選択」すると認めた。
フェラーリへの移籍を決めたライコネンは、その後、ロータスを去ることに決めたのは財政的な理由によるものだけだと発言していた。
ロータスでは、当初6月に「インフィニティ・レーシング」と呼ばれる個人投資家集団がチーム株式の35パーセントを買収すると発表されていたものの、その後、実際の契約を締結するための努力を続けていた。
だが、ブーリエはつい先日、F1日本GP(第15戦)において、その契約がまだ調印に至っていないことを認めている。
その間、インフィニティ・レーシングはその名称を「クァンタム」に改めている。これはその名称がレッドブルのタイトルスポンサーとなっている日産の高級車ブランド名と混同されることを防ぐためだ。
「我々はすぐにインフィニティとのパートナーシップ締結をまとめたいと思っている。それにより、少なくとも、我々は安定し、次の段階へ進めるはずだ」
ブーリエが言う「次の段階」とは、間違いなくライコネンの後任ドライバーを確定させることだ。
その候補のトップに立っているのがドイツ人ドライバーのヒュルケンベルグだろう。ヒュルケンベルグはフェラーリやマクラーレンの来季ドライバー候補にあげられてもいたが、現在では昨年まで在籍していたフォース・インディアへの復帰、あるいはこのままザウバーへ残留する可能性もあるとみられている。
だが、もしロータスと「クァンタム」の契約が不調に終われば、ブーリエとしては「とるべき手段ではない」と認めつつも、結局は資金を持ち込むことができるペイドライバーの採用を検討する必要性が出てくることも考えられる。
ブーリエは、鈴鹿において、エンジン供給メーカーでもあるルノーと交渉を持していることもほのめかした。場合によってはルノーが2014年以降に向けて関係を一段と強化することになるかもしれない。
もし、そうした要素がすべてうまくまとまれば、ヒュルケンベルグは確実にロータスと契約することになるだろう。
「我々との話し合いをするようになってから、彼はずっといい仕事をしている」
『Sporting Life(スポーティング・ライフ)』にそう語ったブーリエは、次のように締めくくった。
「喜んで(サイン)したいね。彼(ヒュルケンベルグ)が我々の選択だよ」