フェラーリのチーム代表であるステファノ・ドメニカリが、将来的にセバスチャン・ベッテル(レッドブル)にはフェラーリへのドアが開かれていると語った。
ベッテルは、これまで3年連続でF1タイトルをレッドブルにもたらした。そして、今年はその記録を4年に伸ばすことがほぼ確実だ。そのベッテルはすでにレッドブルと複数年に及ぶ契約を結んでいる。
だが、ベッテルはこれまで常に、別の「赤い」チーム、すなわちフェラーリに親しみを感じていることを認めていた。
フェルナンド・アロンソ(フェラーリ)がフェラーリに満足しておらず、すでに交わしている複数年契約を解除する方法を模索しているとのうわさが流れる中、ドメニカリは鈴鹿において親愛の情を込めたコメントをベッテルに向けて発している。
ドメニカリはドイツの『Frankfurter Allgemeine Zeitung(フランクフルター・アルゲマイネ・ツァイトゥング)』紙へ次のように述べた。
「彼(ベッテル)は新たな挑戦を望んでいるんじゃないかな」
「彼にはレッドブルとの契約があるし、我々には自分たちのドライバーとの契約がある。私はどんなことも除外しないが、これは近い将来において対応できることではない」
だが、今年アロンソが移籍を考えているといううわさを裏付けるものがあるのも疑いようのないことだ。つい今週まで、スペインのメディアは、アロンソが2015年からホンダエンジンを搭載したクルマに乗るであろうし、場合によっては来年にもマクラーレンに移籍するかもしれないとの報道を行っている。
同時に、ドメニカリのベッテルに対する称賛は、それと同じくらい顕著なものとなっている。
「セバスチャンを見ていると、ミハエル(シューマッハ)がここにいたころの古き良き時代をしばしば思い出すよ」とドメニカリは日本で語った。
ドメニカリは、かつてシューマッハもそうであったように、現在ベッテルがF1で圧倒的な強さを見せているのは、クルマが優れているためだという指摘も真実だ、と次のように続けた。
「それは間違いなく正しいよ。だが、それがすべてではないんだ」
「ミハエルは常に結果を出すことができていた。そこが重要なんだ」
「称賛しようがしまいが、彼(ベッテル)は間違いなくそれをやってきた。だからセバスチャンにおめでとうと言おう!」