F1選手権4連覇をほぼ手中にしているセバスチャン・ベッテル(レッドブル)の強さは、皇帝と呼ばれたミハエル・シューマッハの全盛期に匹敵するのではないかとさえ言われているが、ベッテル本人はこれを否定した。
ルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)はF1韓国GP(6日実施)後、ベッテルが支配している現在のF1は、テレビの前で思わずうとうとしてしまった少年時代のグランプリを彷彿(ほうふつ)させると語った。当時はミハエル・シューマッハ最盛期であり、ほとんどのレースで独走状態だった展開に、まだ幼かったハミルトンは飽きてしまったという。
ベッテルは10日(木)、圧倒的な強さでF1を席巻していたシューマッハと比べられることを敬意の欠如だとは思っていないと話した。
「これは賛辞さ」とF1日本GPを今週末に控えた鈴鹿で述べている。
「でも、当時とは雲泥の差がある」とベッテル。
「例えば、韓国はスパ(F1ベルギーGP/8月25日実施)と状況がよく似ていて、レースを通じて2位との差は3秒から6秒くらいだった。でも、10年前を振り返ると、その差は30秒から60秒もあったんだ」と付け加えた。