金銭を理由に2014年フェラーリ移籍を決めたキミ・ライコネン(ロータス)が、チームオーナー、ジェラルド・ロペスの怒りを買った。理由は、サラリー不払いを公表したからだ。
ことの起こりは19日(木)だった。ライコネンは、持ち前の性格から包み隠さず給金未収を公にし、居並ぶ記者たちを驚かせたのである。これに黙っていられないのがロペスだ。話はそれがすべてではないと、ドイツ『Welt(ヴェルト)』紙に、こう語る。
「前年までと同様、両者の同意に沿ってシーズン終わりに払うものは払う」
「なぜキミは、このタイミングであんな内容の発言を行ったのか訳が分からないよ」とロペスは語っている。
フェルナンド・アロンソの2009年フェラーリ加入をきっかけに同チームを解雇されたライコネン。その後2年かけてラリーや北米のストックカーレースにチャレンジ。しかし、F1復帰を望んでいたライコネンは、2012年にロータスと契約、再びF1キャリアが開花したのである。その恩も忘れてと、ロペスは次のように語った。
「ミハエル・シューマッハのカムバックと比べてみるがいい。彼(ライコネン)には、勝てるマシンを与えてやったじゃないか」
「我々は、彼に成功を収めてもらおうと、できることはすべてやったよ」
またロペスは別のインタビューで、ロータス離脱は金の問題だけがきっかけではないと、ライコネンに疑いの目を向ける。
「金がチーム脱退の決定的な要因なら、私にはそのことがビックリだ。でも、本人がそういうのだからしょうがない」と、ロペスは語っている。