日産の研究開発部門内に設けられた日産社員によるボランティア組織である日産名車再生クラブが、同社のグローバルイベントである「日産360」において、往年の名車「サファリラリーZ」を再生すると発表した。
日産名車再生クラブとは、「ただ展示するだけでなく、きちんと動く状態で歴史的なクルマを保存したい。そして当時の最高レベルの技術を学びたい」という情熱を持った少人数のボランティアたちにより2006年に設立されたもので、以後主にモータースポーツの世界で活躍した日産車の再生に取り組んでいる。
現在は60名が参加しているという同クラブでは、1964年に活躍したスカイラインのレースカーや1958年のモービルガス・トライアルで優勝したダットサン210s「富士」「桜」、1947年の「たま」電気自動車など、これまでに8台のクルマを再生しているが、今年は、「サファリラリーZ」と呼ばれるスペシャルバージョンのフェアレディZ(ダットサン240Z)を再生することになったもの。
「サファリラリーZ」は、1971年と1973年の2回サファリラリーで総合優勝を果たしており、特に1971年には1-2フィニッシュを飾るなど、輝かしい実績を残している。今回再生されるのは、日産のヘリテージコレクションとして保存されている1971年に優勝を飾ったラリーカーで、215馬力にチューンナップしたL24型エンジン(2393cc直列6気筒OHC)を搭載するファストバックスタイルのクーペだ。
この「サファリラリーZ」の再生は2013年12月に完成する予定となっている。