ルノーが、2014年にレッドブルに供給される新しいV6エンジンに「インフィニティ」というブランド名が与えられるのではないかとの推測を否定している。
F1チャンピオンチームであるレッドブルと、現在タイトルスポンサーを務める日産の高級車ブランド「インフィニティ」の関係がより密接になっていることで、2014年にはルノーエンジンのブランド名がインフィニティに商標変更され、ルノーとしての宣伝効果が犠牲になるのではないかとのうわさがささやかれていた。
実際のところ、ルノーではレッドブルとインフィニティの関係強化に対抗し始めている。ロータスと2014年以降の関係を強化することで、これらに対抗しようとしているといううわさも流れていた。エンストンに本拠を置くロータスは、かつてルノーのワークスチームでもあった。
だが、ルノー・スポールF1の社長であるジャン・ミシェル・ジャリニエは、イタリアの『Quattroruote(クアトロルオーテ)』に対し、レッドブルが来年インフィニティのブランド名のV6エンジンを使うという推測は見当はずれだとし、次のように語った。
「いろんなうわさがあるようだが、我々のエンジンがインフィニティと商標変更されることはない」
「現在、レッドブルとトロロッソと契約を済ませている。そしてほかのチームとも交渉を続けているところだ。我々にとって最適なのは4チームに供給することだからね」
ロータスを別にすれば、2014年にルノーエンジンを搭載することになると考えられているのはケータハムだ。ウィリアムズはすでにメルセデスエンジンへと移行することが決まっている。
多くのチームにとってF1が非常に金がかかるものになりつつあるとの記事に反応しつつ、ジャリニエはルノーでは今後も努力を続けると次のように述べた。
「2009年に、世界的な恐慌が起こり始めたとき、我々はF1から完全に撤退はしたくないと考え、エンジンサプライヤーとして残ることで対応してきた」
「ヨーロッパは依然として苦境に立たされているため、現時点ではこれが最善の戦略なんだ」
「F1にとどまり続けていることで、ブラジル北部におけるサンデロ(乗用車)の販売も好調だしね」、とジャリニエはほほ笑んだ。