ピレリに代わってミシュランが来季のF1公式タイヤサプライヤーになるとの報道に、F1最高責任者バーニー・エクレストンが動いた。
前戦F1第11戦ベルギーGPを控え、ミシュラン復帰のうわさは一気に高まった。エクレストン本人も、ミシュランが「戻りたがっている」と認めたほどだ。
「しかし、我々にはピレリとの契約がある」と、エクレストンはドイツ『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』誌でうわさにクギを刺す。
ピレリの契約相手は、単にエクレストンが経営し、F1の商業面を管理するFOM(フォーミュラ・ワン・マネジメント)だけではない。大多数のチームとも契約済みなのだ。
しかし、もうひとつ重要なジャン・トッド率いるF1統括団体FIA(国際自動車連盟)との契約は?
「彼ら(FIA)は一切、商業面にかかわらない」と、エクレストンはブラジル『O Estado de S.Paulo(オ・エスタード・ジ・サンパウロ)』紙に話す。
「彼らは、規則がちゃんと守られているかF1を見張る番人なのだ」
またエクレストンは、ミシュラン復帰がFIAのフランス人会長、トッドによって後押しされているとの話にも冷水を浴びせる。
「仮にこの問題が世界モータースポーツ評議会にかけられたら、彼(トッド)にも一票を投じる権利はある」とエクレストン。
「しかし、評議会に持ち込むことがらではないし、持ち込んだところで大勢に影響はない」
オーストリアの『APA通信』は、エクレストンのこんなコメントを伝えている。「どのチームと話しても、彼らはピレリにとても満足しているよ」