インディカー・シリーズ第16戦ボルチモア決勝が1日(日)に、メリーランド州のボルチモア市街地特設コースで行われ、シモン・パジェノー(シュミット・ハミルトン・モータースポーツ)が今季2勝目を飾った。佐藤琢磨(AJフォイト・レーシング)はリタイア。
今週末は問題を抱えながらも、決勝に向けてうまくクルマを仕上げていった琢磨は、10番手からスタートし、1周目が終わると7番手に浮上。しかし、4周目にスローダウン、マシントラブルが発生し自力でピットに戻ったが、リタイアとなった。
「レースが始まってすぐに急激にパワーダウンを感じました。いろいろ試みましたが、ダメだったのでリタイアというかたちになりました。完全に物理的に何かが壊れたという感じです」とレース後に語った琢磨は次のように続けた。
「昨日の予選では赤旗のタイミングが悪く、不完全燃焼のところがありましたが、今朝のウォームアップでは、いいフィーリングを得ていました。いいペースを保っていました。午後のレースに向けては楽しみにしていました。スタートの混乱も避けられ順位をあげて、順調なスタートが切れたかなと思っていた矢先だったので、(リタイアは)非常に残念です」
「次回、シリーズとしては最後の市街地レースになりますし、チームの地元ということもあります。今回スピードをあげることができたと思いますので、次のダブルヘッダーであるヒューストンもがんばりたいと思います」
全75周約半分の周回でコーションとなり波乱の展開だった。
ポイントランキングでトップのエリオ・カストロネベス(チーム・ペンスキー)を追いかけ、このレースをポールポジションからスタートしたスコット・ディクソン(チップ・ガナッシュ・レーシング)はリタイアとなった。カストロネベスは9位でフィニッシュしており、初タイトル獲得に向けて前進した。
第17戦は、ヒューストン市街地特設コースで10月5日(土)に行われる。