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フェラーリ、ライコネン獲得はあるのか?

2013年08月22日(木)10:50 am

フェラーリが、2014年F1のドライバーラインアップに関するうわさを鎮めようとする動きに出た。

フェラーリに関しては、現在のナンバー1ドライバーであるフェルナンド・アロンソがレッドブルに移籍するのではないかとの驚くようなうわさがささやかれている。また、チームメートであるフェリペ・マッサについても現在の契約は今年限りとなっており、その後のことについてはまだ定かとはなっていない。

そして、最近のマネジャーであるスティーブ・ロバートソンがレッドブルとの交渉は決裂したと認めたことで、フェラーリ在籍時の2007年にF1チャンピオンとなったキミ・ライコネン(ロータス)が、再びフェラーリへ復帰するのではないかとのうわさがいっそう強くささやかれるようになっている。

さらに、そのライコネンのフェラーリ復帰説も、元F1チーム代表であり、現在はF1解説者となっているエディー・ジョーダンによってさらに過熱した。ジョーダンには、近年のドライバー移籍予想に関してかなりの確率で的中させてきたという定評がある。

だが、F1関係者の全員が、必ずしもその予想が正しいと考えているわけではない。

ロバートソンがライコネンのレッドブル移籍消滅を明らかにした後、ロータスのチーム代表であるエリック・ブーリエが今週、ライコネンがロータスに残留するのは、報酬が適正な価格である場合のみだと語ったことが大きく報じられた。

『O Estado de S.Paulo(オ・エスタード・ジ・サンパウロ)』紙の記者であるリビオ・オリッキオは、そうしたニュースに関して、ブーリエがライコネンとの交渉において「有利になったことが分かった」ものだと解釈していると書いた。

レッドブルのドアが閉められた今、ライコネンには2014年に向けてまだ「複数」の選択肢があるとやっきになってロバートソンは主張している。オリッキオは、「このゲームはロータスのほうにツキが回ってきた」と書いた。

実際のところ、多くのF1関係者が、現在明確なナンバー1ドライバーに据えているアロンソと、ライコネンのような正真正銘のトップドライバーを、フェラーリが本当に組ませるとは考えていないようだ。

スペインの日刊スポーツ紙『AS』の記者であるラウル・ロモハロは、2007年にマクラーレンがアロンソとルイス・ハミルトン(現メルセデスAMG)という2人のトップレベルのドライバーを組み合わせたことが、最終的にはタイトルを取り逃がすことにつながったことをひきあいに出し、次のように書いた。

「その悲惨な結果から得られた唯一前向きなことは、このスポーツにおける利害の不一致がどれだけ危険なことかと学べたことだ」

「キミとフェルナンドを一緒に走らせるということは、困難かつ予想もつかない結果を導く時限爆弾を抱えるようなものだとさえ言える」

ライコネンのフェラーリ復帰説に関するもうひとつの懐疑的な見方は、最近の報道によれば、フェラーリの会長であるルカ・ディ・モンテゼモーロがそれに納得していないらしいということだ。

ブラジルの『Globo Esporte(グローボ・エスポルチ)』のラファエル・ロペス記者は次のように書いた。

「(もしライコネンがフェラーリに復帰するなら)それは、彼(ディ・モンテゼモーロ)が2009年シーズン限りでキミを追い出したことが大きな間違いだったと認めることになってしまう」

こうした見方を踏まえれば、フェラーリのチーム代表であるステファノ・ドメニカリがこのようなうわさをすべて否定していることも驚くべきものではないだろう。

ドメニカリは、夏休み後初めてのレースとなる今週末のF1ベルギーGPに先立ち、次のように語った。

「我々は以前から何度も説明してきているが、ドライバーの件はまったく重要度の高いものではないんだ」

「外部では今後に関してさまざまなことが語られているが、我々としては現在に集中しなくてはならない。F1タイトル争いにね」

さらにドメニカリは、結果としてレッドブル移籍のうわさを大きくすることにつながったアロンソのチーム批判に対して、それを厳しく叱責(しっせき)したものだと考えられているモンテゼモーロ会長のコメントを支持し、次のように続けた。

「我々の会長によって夏休みの前に語られた言葉は、激励として受け止められなければならないものだ。なぜならそれはよき家族の父親としての言葉であり、彼は何よりもまず、我々のチームを支援しているのだからね」

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