2014年にトロロッソから上位チームであるレッドブル・レーシングへの昇格に備えるダニエル・リカルドだが、それは彼にとってかつてないほど大きな賭けになるだろうと、レッドブルのジュニアチームであるトロロッソのフランツ・トスト(チーム代表)が語った。
2010年から3年連続でチャンピオンチームとなったレッドブルに来季、マーク・ウェバー(レッドブル)の離脱によりひとつシートが空くことになる。そこに座るドライバー候補者として、リカルド、キミ・ライコネン(ロータス)、さらにはフェルナンド・アロンソの名前もあがっている。
もし、23歳のリカルドがレッドブルへ移籍することになれば、トロロッソからの昇格としては2008年のセバスチャン・ベッテル(現レッドブル)以来のこととなる。
だが、トストは、リカルドにかかる重圧は、当時21歳だったベッテルが抱えたものよりもさらに大きいものとなるだろうと主張している。リカルドにはもう1年トロロッソにとどまらせるべきだとの意見を表明していたトストは、ブラジルの『Totalrace(トータルレース)』に次のように語った。
「当時(2008年)は今とはまったく違っていた」
「あの時点では、ベッテルはまだ発展途上にあったチームへと移籍したんだ。だが、今日では、もし彼(リカルド)がレッドブルへ行くことになれば、チャンピオンチームへ直行することになる」
「そのレベルは非常に高いものだ。われわれは彼を可能な限り最善の方法で準備させている。だが、最終的にはドライバー自身がそれに取り組まなくてはならないし、その力があることを証明しなくてならない」
もうひとつの2008年と2013年の違いは、まだ新人らしい顔つきをしたベッテルがマーク・ウェバーのチームメートとしてレッドブルに加わったのに対し、リカルドの場合は恐らくは4年連続チャンピオンとなる可能性の高い最強ドライバーのベッテルと対決することになる点だ。
トストは、次のように付け加えた。
「セバスチャン・ベッテルと戦うという厳しい場に置かれることになる。彼はF1チャンピオンなんだ。そのことは忘れてはならないよ」