NEXT...F1開催スケジュール

ピレリ、タイヤ破裂連発の責任はチーム側と主張

2013年07月03日(水)17:44 pm

F1公式タイヤサプライヤーのピレリは、先週末に行われたF1第8戦でタイヤのバースト(破裂)によって起きた大混乱の責任がチームにあると主張した。

ピレリは、2013年仕様タイヤについて「正しい方法で使用されていれば、安全性を脅かすことはない」と主張している。

シルバーストンで行われたイギリスGPでは、何台ものクルマのタイヤがバーストやパンクを起こしたり、損傷を負ったりしていた。これに関して調査を行ったピレリは、その混乱は「一連の異なる原因」によるものだったと結論づけた。

ピレリはメディア向けの声明の中で、「リアタイヤが左右逆に装着されていたこと。低い空気圧。極端なキャンバー。高い縁石」が原因だったと説明している。

ピレリは、指定の空気圧よりも低めにし、「極端」なキャンバーを設定した場合には「特定の状況下において危険となることがありえる」と説明。同社のモータースポーツ責任者であるポール・ヘンベリーは、「2013年仕様のタイヤは、正しい方法で使用されれば安全性に全く問題はないという事実を強調しておきたい」と語った。

それにもかかわらず、ピレリは、これまでフェラーリやロータス、そしてフォース・インディアといったチームから導入を拒否されていたケブラー繊維製のベルトが用いられた新しいタイヤを、今週末開催されるドイツGP(7日決勝)に持ち込むとしている。

これは、F1を統括するFIA(国際自動車連盟)が、シーズン途中において全チームの賛成がない場合には、タイヤの構造を変えてはならないとするこれまでのルールを変更したために可能となったものだ。

さらに、ドイツGPの次に開催されるハンガリーGP(28日決勝)以降については、まったく新しいタイヤがお目見えすることになる。ピレリの発表によれば、それらは「2012年のタイヤ構造とし、2013年用のコンパウンドが用いられる」ものになるという。

今回ピレリが発表した声明に関して、各メディアは、苦境に立つピレリがシルバーストンで発生した事故について、その責任をチームへ転嫁しようとしているものだとの受け止め方をしている。

だが、ヘンベリーは、「議論を引き起こしたり、誰かを攻撃しようとする意図はない」と主張し、次のように続けている。

「われわれはすべての関係者から大きな支援を受けており、そのことに感謝している」

しかし、元F1ドライバーで、F1最多出走記録を持つルーベンス・バリチェロは、母国ブラジルの『Totalrace(トータルレース)』に対して、ピレリが今シーズン用に用意したタイヤが今年のさまざまな問題を引き起こすきっかけとなっているのではないか、と次のように述べた。

「昨年、追い抜きは今年と同じくらい発生していたが、タイヤのトラブルはもっと少なかった」

「だから、今年に向けて彼らが加えた変更がすべての原因となっていないかどうかピレリは調査すべきだよ」

前後の記事
最新ニュースをもっと見る  >
TopNewsの最新ニュースが読めるよ!
facebookフォロー Twitterフォロー RSSでチェック