2014年から世界耐久選手権(WEC)の最高峰カテゴリーであるLMP1への復帰が決まっているポルシェが、マーク・ウェバー(レッドブル)と契約を結んだことを発表した。以下、ポルシェAGのリリースを翻訳。
オーストラリア人F1ドライバーのマーク・ウェバーがポルシェと複数年に及ぶ契約を締結しました。2014年から、ウェバーはポルシェの新型LMP1仕様プロトタイプスポーツカーにおいて、ル・マン24時間レース並びに世界耐久選手権(WEC)に参戦します。
36歳のウェバーは、すでにル・マンで2度レースを経験しています。1998年にはFIA GT選手権のプロトタイプカーでランキング2位という実績を残しています。2002年から今日までに及ぶF1でのキャリアにおいて、ウェバーは36回の表彰台を獲得し、9レースで優勝、11回のポールポジションを獲得しています。
「ポルシェが、ル・マンのトップカテゴリー、そして世界耐久選手権に復帰を飾るにあたり、そのチームの一員となれることを誇りに思います。ポルシェは傑出した技術と高いレベルでのパフォーマンスの象徴としてレースの歴史を刻んできています」と語ったウェバーは、さらに次のように続けました。
「F1の次に、この新しいチャレンジを迎えることを非常に楽しみにしています。ポルシェは間違いなく、非常に高い目標を掲げることになります。世界でも最速の部類に入るスポーツカーを操縦するのが待ちきれません」
ポルシェAGの調査開発担当役員であるウォルフガング・ハッツも次のように語っています。
「現代のF1において大きな成功を収めてきたマーク・ウェバーをわれわれのLMP1プロジェクトに迎えることになり非常にうれしく思っています。マークは疑いなく、世界でも最高レベルのレースドライバーです。彼はル・マン24時間レースも経験していますし、何よりも彼自身が長きにわたってポルシェの大ファンなのです」
さらに、LMP1の責任者であるフリッツ・エンジンガーも次のように述べました。
「私たちが2人ともF1に関わっていたとき、私は彼の力量をよく理解することができました。彼は、われわれのチームにとって考えうる最高のドライバーだと思える1人でした。2014年から彼のような経験豊かで速さのあるドライバーが加わってくれることになり、非常によろこんでいます」
マーク・ウェバーとともに、新たなLMP1カーで戦うことになるのは、長期にわたってポルシェのワークスドライバーを務めているティモ・ベルンハルト(ドイツ)とロマン・デュマ(フランス)、そして元F1テストドライバーのニール・ヤニ(スイス)という顔ぶれとなります。ベルンハルトとデュマはすでにル・マンで戦ってきており、2010にはル・マン24時間レースでの総合優勝も果たしています。さらに、2007年と2008年には、RSスパイダーLMP2スポーツプロトタイプにより、アメリカン・ル・マン・シリーズのタイトルも獲得しています。また、ニール・ヤニも、2010年からLMP1クラスに参戦しています。