NEXT...F1開催スケジュール

【ル・マン】2013年ル・マン24時間へ挑戦する日本勢 世界で最も過酷な耐久レース

2013年06月10日(月)12:00 pm

「ル・マン24時間」。世界三大レースに数えられ、『栄光のル・マン』などで映画の題材にもなった伝統の一戦が、今年もフランスのサルテ・サーキットで開催される。

ル・マンに並んで世界三大レースとされる『F1モナコGP』では、メルセデスAMGがポール・トゥー・ウィンの大活躍。同日に開催された『インディ500』でも佐藤琢磨(AJフォイト・レーシング)が奮闘していたが、三大レースのうち2つが終わり、いよいよル・マンの出番となる。

■最高峰のドライバーがル・マンに集結
耐久レースの頂点に君臨するル・マン24時間には、F1経験ドライバーも多数参戦。小林可夢偉(AFコルセ)、中嶋一貴(トヨタ)、中野信治(デルタADR)といった日本勢のほかにも、ニック・ハイドフェルド(レベリオン・レーシング)、アレキサンダー・ブルツ(トヨタ)、アンソニー・デビッドソン(トヨタ)、カルン・チャンドック(マーフィー・プロトタイプ)、ブルーノ・セナ(アストンマーチン・レーシング)、ジャンカルロ・フィジケラ(AFコルセ)、アラン・マクニッシュ(アウディ)、マルク・ジェネ(アウディ)、ステファン・サラザン(トヨタ)、ジャンマリア・ブルーニ(AFコルセ)、ヤン・マグヌッセン(コルベット・レーシング)、ペドロ・ラミー(アストンマーチン・レーシング)など、元F1ドライバーが多いことからも世界最高峰のレースであることが分かる。

そして、日本の女性ドライバー井原慶子が今年もガルフレーシングから参戦。井原はル・マンの難しさについて、「モナコやマカオのように公道だけではなく、常設のサーキットと公道区間が組み合わさっているところ」と指摘。レース用のサーキットと路面がレーシングカー向きではなく荒れている部分もあり、正反対のコンディションに合わせる点がル・マンならではの難しさだと語っていた。

昨年は1人目のドライバーがクラッシュしたため決勝を走れなかった井原だが、「今年はきちんと走りきりたい」とTopNewsの取材で意気込みを語ってくれた。また、昨年にル・マン24時間へスポット参戦した中野信治が、今年も参戦。「男の意地として勝って辞めたい」と中野はル・マンに挑戦し続ける原動力を力強くTopNewsへ語り、フランスへ向かった。

実は今年は元F1ドライバーが大挙して参戦しているため、中野と井原によると水面下でのシート争いは例年に比べかなり熾烈なものだったそうだ。ル・マンに参戦するだけでもすでに勝ち残った選ばれしドライバーたちばかりだ。

左から中野信治、井原慶子、小林可夢偉。

左から中野信治、井原慶子、小林可夢偉。

■トヨタVSアウディのハイブリッド対決
世界中が注目するのが、トヨタとアウディのハイブリッド対決。史上初のハイブリッド対決になった昨年は、トヨタが2台ともクラッシュやトラブルでリタイアした一方、アウディが表彰台を独占し、トヨタ勢は悔しい思いをした。しかし、今年は、トヨタも速さに磨きをかけたほか、耐久レースで重要になる迅速なパーツ交換といった面でも改善してきたと言われる。

ル・マン24時間をシリーズに組み込むWEC(世界耐久選手権)の前戦スパ・フランコルシャン6時間で、トヨタの2013年仕様マシンはアウディと優勝を争う活躍を見せたが、トラブルのためリタイア。しかし、アウディ勢は性能調整で有利になるため実力を出し切っていなかったとの見方もある。トヨタとアウディが接戦の優勝争いを繰り広げるのか、アウディが隠していた性能を出し切るのか。その真相は決勝になるまで分からない。

■日本勢、これまでの活躍
日本勢としては、童夢やトヨタ、日産、ホンダなどがル・マン24時間に挑戦。1991年には、ロータリーエンジンを搭載したマツダ「787B」が総合優勝を達成。日本メーカーの総合優勝は、これが最初で最後になっている。また、日本のプライベートチームとしては、アウディR8のチーム郷が2004年に総合優勝。トヨタが久々に日本へ総合優勝の栄誉を持ち帰り凱旋帰国できるのかに注目だ。

日本人ドライバーとしては、関谷正徳氏が1995年にマクラーレンF1 GTRで総合優勝。これが日本人初の総合優勝だった。そして、2004年のチーム郷には荒聖治が所属しており、荒が日本人2人目の総合優勝を達成。今年トヨタが優勝した場合には、中嶋一貴が日本人3人目の総合優勝になる可能性もある。

■オンデマンド放送では24時間すべてをLIVE配信
日本では、『J SPORTS』がル・マン24時間を含むWEC全戦を放送。6月22日(土)21時30分から翌6時はスタートから8時間の模様を、そして6月23日(日)16時30分から23時25分まではゴールまで5時間半の模様、合計で13時間半を生中継する。また、スカパー!で『J SPORTS』に加入していれば月額1,050円(それ以外の方は2,400円)で視聴可能な『J SPORTS LIVE+オンデマンド』では、24時間すべてをLIVE配信。『J SPORTS』のライブ中継がない部分も含めて、24時間全部見られるのは『J SPORTS LIVE+オンデマンド』だけとなる。

『J SPORTS LIVE+オンデマンド』はスマホやタブレット、PCからも視聴可能なため、自宅以外の飲食店などに友人と集まってお酒を飲みながら観戦や、仕事や所用などでテレビの前を離れなければならない場合に外出先で観戦するなど、自分に合ったスタイルで高画質の中継を楽しむことができる。TopNews編集部でも愛用しているが、かなりの高画質で驚いたくらいだ。

『J SPORTS』の視聴方法・加入方法
『J SPORTS LIVE+オンデマンド』の詳細
今年で90周年を迎える伝統のル・マン24時間。6月19日(水)から6月20日(木)にかけて予選が行われ、6月22日(土)日本時間22時に決勝がスタートする。

前後の記事
最新ニュースをもっと見る  >
TopNewsの最新ニュースが読めるよ!
facebookフォロー Twitterフォロー RSSでチェック