メルセデスAMGのチーム代表を務めるロス・ブラウンは、新加入したパディ・ロウがチームでどのような職務を任せられることになるのか、まだ分からないと明かした。
マクラーレンのテクニカルディレクターだったロウは、チームとの契約があと半年残っていたにもかかわらず、メルセデスAMGから引き抜かれ、6月上旬にから仕事を開始する。
ロウの肩書きは、エグゼクティブ・テクニカルディレクターになる予定だが、のちに現チーム代表であるブラウンの後継者になるだろうというのが大方の見方だ。
ドイツの『SID通信』にロウは初日、どのような仕事をするのか聞かれたブラウンは、「正直言って、わたしはまだ知らない」と答えた。
「彼が短期的および長期的にどのようにチームへ貢献できるのか、そのうち分かるだろう」
かつてフェラーリでテクニカルディレクターを務めたブラウンは現在、テクニカルディレクターのボブ・ベル、エンジニアリングディレクターのアルド・コスタ、そしてテクノロジーディレクターのジェフ・ウィリスの3人とともに技術部門に取り組んでいるが、ここにいま、ロウが新たに加わろうとしている。
メルセデスAMGの非常勤会長であるニキ・ラウダは、ブラジルの『O Estado de S.Paulo(オ・ エスタード・ジ・サンパウロ)』紙に対し、「それぞれが担当分野を持ち、ロス・ブラウンの指示をあおぐことになる」と述べた。また、「船頭多くして船山に登る(指示を出す人は多いがそれを実行する人がいない)」ということわざを引き合いに出されるとラウダは、たった一言「くだらない」と言って一蹴してみせた。