ロータスが、今週末に開催されるF1スペインGP(5月12日決勝)に、公式タイヤサプライヤーのピレリがソフトタイヤを使わないと決めたことには「驚いた」と認めている。
ピレリの2013年タイヤについては、性能低下が激しすぎるとする批判が起きているが、とりわけ昨年3年連続でチャンピオンチームとなったレッドブルは強い不満を表している。これを受け、ピレリはスペインGP以降で使用されるハードコンパウンドについて微調整を行うことを発表していた。
だが、ピレリは、スペインGPにはこれまで常に「ハード」と「ソフト」の組み合わせを供給してきていた。
今シーズンここまでのところは、ロータスの2013年型車が、その性能低下が著しいピレリタイヤを明らかにもっともうまく扱えることを示してきた。そして、現時点ではチームも、ドライバーのキミ・ライコネンも、いずれもチャンピオンシップのポイントランキングで2番手につけている。
こうした状況の下、ロータスのテクニカルディレクターであるジェームス・アリソンが、ピレリがスペインGPの舞台となるバルセロナにソフトコンパウンドを持ち込まないと決めたことに失望したのも無理のない話だ。
アリソンは次のように語った。「(スペインでは)過去何年かにわたってピレリのハードとソフトコンパウンドを使ってきた。だから、彼らが今季はハードとミディアムという、より保守的な組み合わせを選んだことにはちょっとばかり驚いたよ」
1996年のF1チャンピオンであるデーモン・ヒルも、イギリスの『Sky(スカイ)』に同じような意見を述べている。
「(ピレリの決定は)レッドブルに対して有利に働くかもしれないね。実際のところ、いくつかのチームでは、そういうふうになるのを望んでいるわけではないし、彼らはもっと軟らかめのタイヤのほうがいいと文句を言っているよ」と語ったヒルは、次のように付け加えた。
「だが、それがF1というものなんだ」