前戦でインディ初優勝、世界のトップカテゴリー初優勝を果たし、日本で再び熱い注目を集めている佐藤琢磨(AJフォイト・レーシング)が、第4戦ブラジル・サンパウロで惜しくも2位表彰台となった。
レースは12番手からのスタートとなったものの、レース終盤にはトップへ浮上。「よっしゃー!連勝か!?」と誰もがさけびたくなる最終周の最終コーナーへ向かう長いストレート、トップを走る琢磨のスリップストリームに入ったジェームス・ヒンチクリフ(アンドレッティ・オートスポーツ)がインへマシンを振ると、琢磨も絶妙のタイミングでイン側へコースチェンジして簡単には抜かさせない。一瞬でもヒンチクリフのアクセルを緩めさせられれば勝つチャンスはさらに広がる。しかし、ヒンチクリフも一歩も引かず、アウト側から勝負を仕掛ける。
最終コーナーに並んで突っ込むふたり。イン側に入っていた琢磨が最終コーナーのブレーキングでまるでレーシングカートのような動きで滑らせてしまい、止まらない! 少しでもブレーキングを遅らせて、抜かさせまいという勝利への強い意欲の表れだが、イン側はコースが汚れて滑りやすい。ここで勝負あった。
素晴らしい戦いを魅せた琢磨はチェッカー後、走りながらヒンチクリフに両手で拍手を送り、表彰台でも清々しい表情を見せていた。
ヒンチクリフと琢磨のインタビューと、最終コーナーでの戦い
【結果】インディ第4戦サンパウロ、各ドライバーのタイム、タイム差など
【インディカーポイントランキング】琢磨が日本人初の首位へ
【写真】インディ第4戦サンパウロ(全30枚)
【動画】インディ第4戦サンパウロ、琢磨が日本人初のポイントリーダーに