プジョー、パイクスピーク用マシン「208T16・パイクスピーク」を発表

2013年04月26日(金)13:59 pm

プジョー・スポールは、6月30日(日)にアメリカのコロラド州で開催が予定されている2013年パイクスピーク・ヒルクライムに向けて特別に開発された「208T16パイクスピーク」の詳細を発表した。

【写真】プジョー「208T16パイクスピーク」(全11枚)

パイクスピーク・ヒルクライムは、1916年に初開催された歴史あるレースであり、ロッキー山脈東端にあるパイクスピーク山に設けられた20キロメートル弱のコースを一気に駆け上がり、そのタイムを競うものだ。プジョーは今年、WRC9連覇の実績を持つセバスチャン・ローブに「208T16パイクスピーク」のステアリングを委ね、「パイクスの王者」の座を目指すことになる。

このヒルクライムレースは、スタート地点が標高2,865メートル、ゴール地点は4,301メートルに達するという高地でのレースとなり、標高差1,436メートルを一気に駆け上がるという非常に過酷なレースとなる。酸素濃度の低い高地でも効果的に大パワーを発揮するエンジンとともに、いかに車体を軽量化するかということも求められる。

プジョーでは、無制限に改造を行うことができる「アンリミテッド」と呼ばれるカテゴリーに出走するが、このために特別に開発されたマシンは、208T16のシャシーに耐久レース用に設計された875馬力を誇るツインターボV6を搭載。なおかつ車重は875キログラムまでそぎ落とされ、パワーウエイトレシオはなんと1:1を実現している。

外観では、ひときわ目を引く独特のリアウイングとフロントスプリッターにより、闘争的な雰囲気を醸し出しているが、これも空力効果を最大限に発揮するために入念に計算された結果だという。

プジョー・スポールのエンジニア、ジャン‐クリストフ・パリアは、「効率的なエアロダイナミクスを施すことで、ライバルをしのぐ強さを備えることができると考えています」と語っている。

<「208T16・パイクスピーク」の主要諸元>

エンジン:3.2リッターV型6気筒24バルブツインターボ
エンジン搭載位置:リアミッドシップ
最高出力:875馬力
最大トルク:90kgm
最高速度:240 km/h
0-100km/h:1.8秒
0-200km/h:4.8秒
0-240km/h:7.0秒
駆動方式:4輪駆動
ギアボックス:縦置き6速シーケンシャル/パドルシフト
シャシーフレーム:鋼管
ボディーワーク:カーボン製
サスペンション形式:プッシュロッド/ロッカーアーム式ダブルウイッシュボーン
スプリング:トーションバー
ダンパー:油圧ダンパー
アンチロールバー:前後
ステアリング:油圧パワーステアリング
ブレーキ:2系統油圧回路+モノブロックキャリパー
ブレーキディスク:ベンチレーテッドカーボンディスク(前後)
ディスクサイズ:フロント/直径380mm、リア/直径355mm
ホイール:18×13インチマグネシウムアロイ
タイヤ:ミシュラン(31/71×18)
全長:4,500mm
全幅:2,000mm
全高:1,300mm
ホイールベース:2,695mm
ウイング幅:2,000mm(プジョー908のリアウイングを元に設計)
燃料タンク容量:40リットル
車両重量:875kg

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