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チームオーダーを出さなかったマクラーレン

2013年04月24日(水)9:48 am

F1第4戦バーレーンGPで、チームメート同士のバトルを見せたマクラーレンだが、チームオーダーを出すことは拒否したとチーム代表のマーティン・ウィットマーシュが明かした。

今年マクラーレンに加わったセルジオ・ペレスは、レース中にチームメートのジェンソン・バトンを激しく追い上げ、フロントウイングをバトンのリアタイヤに接触させた。怒ったバトンは、無線でチームに対し、ペレスを「落ち着かせる」ように求めていた。

レース後にウィットマーシュはペレスを叱責したという。「(ウイングの)エンドプレートをリアタイヤに接触させたら、ジェンソンのタイヤがパンクしたり、彼(ペレス)のフロントウイングを壊したりする可能性がある」とウィットマーシュは理由を説明している。

F1第2戦マレーシアGPでは、同じようにチームメート同士のバトルになったレッドブルとメルセデスAMGが、順位を変えないようチームオーダーを出した。しかし、マクラーレンはそうしなかったことを誇りに思うとウィットマーシュは話している。

「競り合うのをやめさせるべきだという声がたくさん聞こえてきていた。われわれはそうしなかった」

「長い目で見れば正しいことだったと思う。どちらのドライバーにとっても、お互い競い合い対抗意識を持っているのだと分かっていたほうがいい」

「今年2、3回(チームオーダーを)目にしたが、後ろのドライバーは自分のほうが速かったと信じ、必ず不満を抱えることになるものだ」

ウィットマーシュは、ドライバーを公平に扱うという長年守ってきたチームの方針を変えることは間違いだと述べた。

「ドライバーはコース上で戦っている。それなのに、レースの半ばで急に“ああ、ところで、そんなつもりじゃなかったんだ。落ち着いて見ていられないから戦わないでくれ”なんて勝手には決められない」

昨年まで6年間マクラーレンに在籍したルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)は、マレーシアGPではチームメートのニコ・ロズベルグから追い上げられ、チームオーダーに守られる形になった。

ハミルトンは、「それがマーティンのいいところだ」とウィットマーシュを支持したと『Telegraph(テレグラフ)』が伝えている。

「ドライバーにレースをさせてくれる。彼は変わらない。僕たちはレースするために走っている。それが有効で、お互いを尊重していることが前提だけどね」

しかし、元F1ドライバーのルーベンス・バリチェロは少し違う見方をしている。

ブラジルのテレビ局『Globo(グローボ)』でバーレーンGPの解説を務めたバリチェロは、こう話している。「マクラーレンは、ドライバーが争っているので、違う作戦でドライバーを離そうとしていたと思う」

「5周後にはまた戦っていたけれどね」とバリチェロはブラジルの『Totalrace(トータルレース)』に語った。「違う作戦で同じ結果になることもあるんだ」

一方バトンは、ペレスが謝罪したので「チーム内バトル」は終わったと宣言している。

「チェコ(ペレスの愛称)は謝った」というバトンの言葉を『The Sun(サン)』が伝えている。「いい話し合いができたよ」

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