レッドブルのドライバー育成プログラムの一員である新人ドライバーが、F1への昇格に向けて堅実な歩みを進めているようだ。
今から10年以上も前、現在のように2チームどころか、まだ1チームも持っていなかったころから、世界的エナジードリンク企業であるレッドブルでは有望な若手ドライバーをF1へ送り込むための養成プログラムを行っていた。
そのプログラムを経てF1へ昇格したもっとも最近のドライバーはトロ・ロッソのダニエル・リチャルドとジャン・エリック・ベルニュであり、ふたりは今年2年目のF1シーズンをスタートさせたばかりだ。しかし、これが彼らにとって最後のF1シーズンとなるだろうと考えている者もいる。
レッドブルの若手ドライバーの中で、次に控えているのは間違いなく21歳のポルトガル人ドライバー、アントニオ・フェリックス・ダ・コスタだ。
ダ・コスタは今年のフォーミュラ・ルノー3.5シリーズのチャンピオン候補にあげられており、その次のステップはトロ・ロッソのシートに座ることだろうと考えられている。
ベルニュは、こうした動きについて、2月の時点で次のように語っていた。
「それはまったく問題ないよ。それがレッドブルのやり方だからね」
「僕も同じ位置にいたんだ。アントニオはいいドライバーだよ」
そのダ・コスタが、目標に一歩近づいたことが今週明らかとなった。レッドブルがダ・コスタをF1中国GP(4月14日決勝)が行われる上海へと派遣したのだ。
4月7日(日)にモンツァで行われたフォーミュラ・ルノーのレースで優勝を飾った後、ダ・コスタはレッドブルのリザーブドライバーであるセバスチャン・ブエミの代役を務めるために中国へと向かった。
ブエミは、今週末イギリスのシルバーストンで開幕を迎える世界耐久選手権(WEC)にトヨタのハイブリッド・プロトタイプで出走することになっており、今回はレッドブルとは別行動となる。