マーク・ウェバー(レッドブル)は、高額な年俸を得ているのだから、「ナンバー2」ドライバーであったとしても、うまく対処できるはず。そう考えるのは、元ウィリアムズのドライバー、アレックス・ブルツだ。
ウェバーがナンバー2ドライバーとしてベッテルのサポート役にまわることについて、「ウェバーはその苦痛に耐えられるだけのお金をチームからもらっている」とブルツは『Spox』に語った。
「ほかのチームならもっと自分を優遇してくれるってもし彼が考えているようなら、とっととレッドブルに別れを告げるべきだね」
「でも、いまのところ、ウェバーは現状を我慢して受け入れるだろう」
「結局、ウェバーはいま、成功に最も近いチームにいる。もし幸運に恵まれ、ベッテルがそうでなかったとしたら、タイトル獲得のチャンスだって巡ってくるんだからね」
「あるいは、ナンバー2ドライバーに徹し、良い収入を得て、F1の人気者でありつづける道だってある。いたって簡単さ!」とブルツは話した。
また、F1第2戦マレーシアGP後にぼっ発した「マルチ21」騒動に対するレッドブルの対応を見れば、セバスチャン・ベッテル(レッドブル)がチームのナンバー1ドライバーであることは明らかだ、と述べる者は少なくない。
マレーシアでナンバー1ドライバーが明らかになったのは、レッドブルだけではない。すぐ後ろを走行していたメルセデスAMGにおいても、ルイス・ハミルトンがチームメートのニコ・ロズベルグより優遇されていると思われてもおかしくないチーム戦略がとられた。
しかし、ブルツはこの見方に対して否定的だ。
「もちろん、ロズベルグはレース後、すぐさまマネジャーと共に説明を求めに向かっただろう。そしてチーム内にすでに序列ができあがっているのか、あるいは、理論に基づいた任意の決断だったのか、問いただしたに違いない」
「ブラウン(ロス・ブラウン/メルセデスAMGチーム代表)は、まさか摩擦や誤解が生まれるとは考えていなかったのだろう」とブルツは述べた。
しかし、元トヨタのドライバー、アラン・マクニッシュは、ハミルトンがメルセデスAMGのナンバー1ドライバーであるのはわかりきっていると考える。
「公にはしていないものの、最大の目標であるチャンピオンシップに向けて、チームがハミルトンに集中的に力を注いでいることは間違いない」
「メルセデスAMGはハミルトンを歓迎し、いまではしっかり優遇している」と『BBC』に語った。