つい最近まで、今季用に開発した新車をあきらめ、昨年のF1カーをもう一度引っ張り出してくる可能性を否定しないほど、マクラーレンの2013年シーズンの出だしはぼろぼろの状態となっていた。
だが、第2戦のF1マレーシアGPから、今週末の第3戦中国GP(4月14日決勝)を迎えるまで3週間という長い時間を置いた今、マクラーレンから聞こえてくる声は、非常に前向きなものに変わってきている。
ジェンソン・バトン(マクラーレン)は、今シーズンのタイトルを狙うことさえあきらめていない、と次のように語っている。
「僕に関する限り、タイトル争いはまだ進行中だし、それを目指しているよ。当然さ」
マレーシアGP以後、マクラーレンがすべての問題を解決できたというわけではない。
だが、マクラーレンのマネジングディレクターであるジョナサン・ニールは9日(火)に、メルボルンからセパンのほんの数日の間にも大きく前進できていたこともあり、少なくとも主要な問題については特定できていると、次のように述べた。
「われわれは問題がどこにあるのか分かっているし、今は正しい方向性で進んでいると信じている」
ほとんどのチームは、2週連続開催となる中国GPとバーレーンGP(4月21日決勝)には、重要な改良パーツを持ち込むことを発表している。だが、マクラーレンは2013年型車のMP4-28に見つかった不具合をふまえ、当初の計画による開発パーツのみならず、そのほかにも多くの変更をクルマに加える予定で、ニールは次のように続けた。
「シーズンは長いからね」
「われわれが行っていることはすべてレースに勝つためのものだ。そして、もしこれをすぐに軌道に乗せることができれば、タイトルだって狙えるよ。それができない理由などない」