F1の統括団体であるFIA(国際自動車連盟)は、ウィリアムズの2013年型車FW35の排気が違法であるとの見解をチーム側に伝えた。
また、ケーターハムの2013年型車にも採用されている同様のコアンダ効果(水や空気といった流体は触れた物体に沿って流れていくという流体力学の原理)排気も、今シーズンの規則に抵触すると見られている。
しかし、ウィリアムズのテクニカル・ディレクターを務めるマイク・コフランは19日(火)、FW35の発表が行われたバルセロナにおいて新車の合法性に自信を見せていた。
今回問題とされているウィリアムズとケーターハムの排気手法は非常に酷似している。しかし、ウィリアムズのほうが空力に影響を与えるとされる穴に関する規則の解釈において、うまく法の抜け穴をついている格好だ。
2回目のF1開幕前テストが始まったこの日、カタルーニャ・サーキットにFIAのチャーリー・ホワイティングの姿があった。ドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』の記者ミハエル・シュミットによれば、新車発表に先駆けて「ウィリアムズがFIAの承認を得た」とのうわさが流れていたという。
結果として、ウィリアムズの排気に違法との判断が下ったが、メルセデスAMGのチーム代表ロス・ブラウンは『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』に対し、「技術的なことなのかもしれないが、規則を一言一句注意深く読めばウィリアムズはセーフだ」と述べた。
シュミットはしかし、記事の中でホワイティングの「ケーターハムとウィリアムズ両チームの手法が実際には規則に反している」とするコメントを引用し、「この場合、それは当てはまらない」と指摘している。
ウィリアムズの広報責任者は、「チームは今朝、FIAと話をし、その際FIAの見解を聞いた」と認めている。
さらに、「われわれはFIAに対し、より明確な説明を求めており、このデザインを継続するかいなかの最終判断は開幕戦前までに行う」と明かしている。