昨年のル・マン24時間へトヨタからスポット参戦したものの、決勝で大クラッシュに見舞われたアンソニー・デビッドソン。今季もトヨタに所属するが、今年はWEC(世界耐久選手権)へフル参戦し、ル・マン以外のレースにも出場する。
Q:昨年のル・マン24時間レースでのアクシデントから、体調は回復したか?
デビッドソン:非常に良い状態で、準備も万全。体調はこれまでにないほど良好だ。回復期には懸命なリハビリを続けてきたが、ずっとピーク時のコンディションに戻れると信じていた。一切の問題なくTS030ハイブリッドのテストに参加出来たことはうれしい。また、デイトナ24時間レースに参戦し、十分に回復していることを確認出来た。療法士には多大なる感謝の意を表したい。彼女のサポートと励ましが大きな助けになった。
Q:来るシーズンの目標は?
デビッドソン:大きな目標はル・マン24時間レースでの初優勝だ。今年は私にとって、ル・マンに参戦し始めて10年目という節目の年であり、多くの経験を積んで来て、勝つ準備もできたと感じている。ワークスチーム、それもトヨタのようなWECでの勝利経験を持つチームに加わっているということもあり、目標の設定はたやすい。私は勝つために来ている。
Q:チームとTS030ハイブリッドは昨年からどれほど進化したか?
デビッドソン:昨年のル・マン24時間レースから長い時間がたったように感じるが、私はチームの近くにいて、WECのシーズンを追っていたので、TS030ハイブリッドがどれだけ速かったかはわかっている。昨年TMG(トヨタ・モータースポーツ有限会社)のシミュレーターでの作業でアップデートされた空力パッケージをテストし、その数週間後にル・マン以来となる実車をドライブした。確かにエンジニアは大変だったと思う。1年前と比べるとチームもTS030ハイブリッドも進歩し、レースのプレッシャーから良い影響を得たと思う。