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フォルクスワーゲン、WRC参戦2戦目にして初優勝

2013年02月13日(水)10:47 am

フォルクスワーゲンが、WRC(世界ラリー選手権)参戦2戦目にして優勝を果たした。以下、フォルクスワーゲン・グループ・ジャパンのプレスリリース。

フォルクスワーゲンは、自動車レース(ラリー)の最高峰「FIA 世界ラリー選手権(通称:WRC)」の第2戦「ラリースウェーデン」に市販車をベースとした2台の「ポロ R WRC」で参戦し、フランス人のセバスチャン オジェ選手がフォルクスワーゲンに記念すべき WRC 初勝利をもたらしました。

2013 年 2 月 7 日(木)に開幕した「ラリースウェーデン」は、スウェーデンおよび隣国ノルウェーを舞台とする、全 13 戦中唯一の「スノーラリー」です。道は雪に覆われ、各競技車両は氷雪路用のスパイクタイヤを装着して競技に挑みます。1950 年に始まったこのラリーでは、スカンジナビア地域出身のドライバーが圧倒的な強さを見せており、これまで例外は 2004 年のセバスチャン・ローブ選手(フランス/シトロエン)ただ一人という難易度の高いラリーです。フォルクスワーゲンはこのラリーに、2 台の「ポロ R WRC」で出走。フィンランド人のヤリ‐マティ ラトバラ選手とフランス人のセバスチャン オジェ選手の二人が挑戦しました。

7 日の午前中に行われた予選では、オジェ選手がトップタイムを獲得し、翌 8 日(金)からの本格的な競技区間(スペシャルステージ、通称:SS)における出走順の選択権を手に入れました。グラベル(未舗装路)でのラリーは路面状況がタイムに影響する場合が多く、出走順によって有利不利があるため、2012 年からラリーのスタート前に予選セッションを設け、タイムの良かったドライバーから好きな出走順を選択できる方法が採られています。オジェ選手は上位陣の最後尾となる 17番手スタートを選択。柔らかい雪が掃けた走りやすい路面でタイムを狙う作戦です。予選6番手のラトバラ選手は 12 番手スタートを選択しました。

最初の SS は、7日の夜にカールスタッド市内の競馬場に設けられた2台同時走行の特設コース「スーパーSS」です。ここではラトバラ選手が2番手、オジェ選手が9番手となりました。本格的な林道コースがスタートした8日のSS2では、オジェ選手が一挙に総合首位に浮上し、ラトバラ選手とともに上位を独占しました。ラトバラ選手は最終的に 4 位となりましたが、オジェ選手は最終日の10 日(日)までその勢いを保ち、フォルクスワーゲンにとって記念すべきWRC初勝利をもたらしました。オジェ選手にとっては2011年以来となる通算8勝目、スカンジナビア地域以外の出身ドライバーとしては、ローブ選手に次ぐ二人目の快挙です。

「ラリースウェーデン」の最終 SS は「パワーステージ」とされていました。「パワーステージ」は、ステージ走行タイムの速いドライバー上位 3 名に選手権ポイントを与える(1 位:3 点~3 位:1 点)特別なSS です。オジェ選手はここでもトップタイムを刻み、ボーナスポイント3点を獲得。優勝の25点とボーナス3点の計28点を得て、ドライバーズポイントは合計46点となりました。第2戦を終えた段階で、オジェ選手はドライバーズ選手権の首位に立っています。

2台の「ポロ R WRC」は、一切の不具合なく二人の選手の運転に応えました。オジェ選手は 22 カ所の SS のうち 10 カ所でトップタイムを刻み、ラトバラ選手も 1 カ所でトップタイムを獲得。「ポロ R WRC」はラリーの半分の SS でトップタイムを獲得するという速さを披露しました。

次戦は3月7日(木)にスタートする第3戦「ラリーメキシコ」です。標高2000メートル級のSSで行われるラリーは、大気密度が低いためエンジンパワーの低下に悩まされる一戦です。路面は砂や土ぼこり、岩石に覆われたグラベル(未舗装路)となり、競技車両には強靱(きょうじん)なサスペンション能力が求められます。次戦もフォルクスワーゲンの活躍にご期待ください。

フォルクスワーゲン モータースポーツ ディレクター: ヨースト カピート
「今日この日は、フォルクスワーゲンのモータースポーツ史にとって非常に大きな意味のある一日となるでしょう。参戦 2 戦目にして得たこの勝利は、われわれにとってのマイルストーンになると確信しています。ラリースウェーデンのような過酷な環境においても、ポロ R WRC はトラブルなく走り切り、オジェ選手とラトバラ選手は素晴らしい走りを見せてくれました。チームにおいても、すべての歯車がぴたりとかみ合い、スタッフ全員が完ぺきな仕事をしてくれました。私は心から彼らのことを誇りに思います」

カー#7: ヤリ‐マティ ラトバラ(フィンランド) 最終結果:総合 4 位
「チームにとって素晴らしい結果になったと思います。参戦初年度にもかかわらず、これほど早く勝利を獲得できたのは、非常に特別なことです。私自身も今回のラリーで表彰台を獲得したかったのですが、残念な結果となりました。ポロ R WRC の良さを引き出すため、運転の方法を今後は少し変えていく必要があると思っています。オジェ選手は、勝利にふさわしい速さを見せてくれました。私も彼に並べるよう、次のラリーに全力で取り組みたいと思っています」

カー#8: セバスチャン オジェ(フランス) 最終結果:総合優勝
「最高の気分です。 ゴールした瞬間、ポロ R WRC の中で思わず叫んでいました。参戦わずか2 戦目でフォルクスワーゲンの初勝利を獲得できるとは思っていませんでした。ポロ R WRC にはトラブルもまったくありません。チームの皆が素晴らしい整備をしてくれたおかげです。ローブ選手が2番手だったので、私たちは最終日まで 100%の力を出し切ったと思います。非常に難しいスノーラリーで、終始トップを走り切って勝てたことは非常に大きな自信になりました。また、スカンジナビア地域以外のドライバーで史上二人目のラリースウェーデン勝者であることに誇りを感じます」

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