ヴァージン(現マルシャ)創設以来、長きにわたってチームを引っ張ってきたティモ・グロックがチームを離れることが決定。マルシャは21日(月)、グロックとの関係を終わらせたのは財政面が原因であることを認めた。
グロックは、1シーズンあたり300万ユーロ(約3億5,800万円)をチームから受け取っていたという。また、グロックとマルシャは、2014年までの契約を交わしていた。
マルシャは、まだ新コンコルド協定に同意していないと伝えられるが、2012年F1シーズンのコンストラクターズ選手権(チーム間で争う選手権)で10位の座を逃したのも痛かった。結局は、お金を払ってF1に乗るドライバー“ペイ・ドライバー”が、グロックが座るはずだったシートを獲得する模様だ。
「業界は引き続き厳しい状況だ。F1に長くとどまるため、やむを得ない決断を下した」と、チーム代表のジョン・ブースは声明で述べている。
「ふところ事情は切羽詰まっている。経済の見通しは誰にとっても難しい。F1チームだって例外ではない」
またブースは、グロックの持つ才能とチームへの貢献を称えた。
気になるのはグロックの今後だが、BMWからDTM(ドイツ・ツーリングカー選手権)転向がうわさされている。また、ポール・ディ・レスタのチームメートとしてフォース・インディア入りするとの話も出ている。
ブースによると、グロックの代役は後日明らかにするという。
チーム離脱が決定したグロックは、次のようにコメントした。「3年間マルシャF1チームとともに素晴らしい時間を過ごした。これまでのチームのサポートに感謝している。今後のチーム運営がうまくいくよう祈っているよ」
「まさかこんなことになるとは予想もしていなかった。これから僕がどんなことをするか、今は楽しみでならないよ。そのことでいずれ何かコメントできればいいなと思っている」