F1最高権威のバーニー・エクレストンが、間近にせまった巨額の利益操作容疑に関する裁判は「愉快な」ものになるだろうと発言している。
すでに収賄容疑で有罪判決を受けている元銀行家のゲルハルト・グリブコウスキーを含め、エクレストンほか数名が、かつてのF1共同オーナーであるコンスタンティン・メディアンから、数年前にF1株式を投資会社であるCVC(キャピタル・パートナーズ)に売却した際の不正取引容疑で告訴されている。
コンスタンティン・メディアンは、F1株式売却にあたって1億ドル(約90億円)以上の不当な利益操作が行われたと主張している。
ドイツ当局からグリブコウスキーへの贈賄容疑で起訴される可能性のあるエクレストンだが、このほど『Telegraph(テレグラフ)』に対し、コンスタンティン・メディアンによって起こされた裁判に出廷し、証言を行う準備ができていると次のように語った。
「早く進めてくれることを望んでいるよ」
F1ビジネスに詳しい記者クリスチャン・シルトに対し、エクレストンはさらに続けた。
「愉快なことになるだろうね。本当に、私はそれを楽しみにしているよ」
シルトによれば、エクレストンは示談を持ちかけられていたとし、エクレストンの次のようなコメントを紹介している。
「これはすべて金を得るために行われているんだ。単純に、そういうことなんだよ」
「(コンスタンティン・メディアンの株主である)ディーター・ハーンには仲介者がいて、それはわれわれの友人でもあるんだが、彼が私に“示談すべきだ。裁判沙汰にはしたくないだろう”と言ってきたよ。私は示談するつもりはないがね」
「裁判官がこの事件を解決してくれるだろう。私に不利な結果など出るはずがないんだ」