2013年シーズンのF1レースカレンダーの形がだんだん明らかとなってきている。
経営破たんしたニュルブルクリンクが今年のF1ドイツGP開催地となる可能性が大きくなるとともに、昨シーズンは全20レースだったものの、オーストリアやトルコでのグランプリ開催が行き詰まりをみせていることから、どうやら今年は昨年よりも1戦少ない全19レースによるシーズンとなりそうだ。
F1最高権威のバーニー・エクレストンは、今週行われる話し合いによってニュルブルクリンクの運命を決することができることを期待していると語っている。さらに、ニュルブルクリンクの代理人を務めるカール・ハインツ・シュタインクーラーも『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』に対して次のように述べた。
「エクレストン氏が今回の最終交渉に関して前向きな姿勢であることは間違いないと考えている」
「最終交渉は近々のうちに行われる予定だ。そこで確かな答えが出るだろう」
『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』は、82歳となるエクレストンがニュルブルクリンクでのレース開催に向けて自己資金の投入も考えているのではないかと推測し、「われわれはドイツGPを失うことはできない」とのエクレストンのコメントを紹介している。
本来予定されていたアメリカのニュージャージー州でのレースが消滅したことを受けて、年間20レースを確保するために、ヨーロッパでもう1レースを行うという暫定カレンダーが発表されていたものの、エクレストンはその候補のひとつと考えられていたオーストリアでのレース開催を否定している。
さらに、ここへきてトルコGP復活の可能性も消滅したようだ。
日刊紙『Hurriyet(ウリイェット)』が9日(水)に伝えたところによると、トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン首相がイスタンブール・パーク・サーキットでのF1レース復活に向けた公金の支出を拒否したという。
それでは、どのサーキットが20番目のレースを主催することになるだろうか?
「多分、どこもないだろう」
オーストリアの『Krone(クローネ)』紙にそう語ったエクレストンは、ほほえみを浮かべながら次のように続けた。
「だから、7月21日(の週末)には何もないだろう。みんな長く休みをとれるよ」