F1の運営団体FIA(国際自動車連盟)は2014年から大幅なF1のルール変更を予定しているが、そのなかで空力に関するルール変更を見送る決定が下された。F1がスピードを失ってしまう恐れがあるためだ。
クルマのダウンフォースを減らした設計を求めるルールを2014年から適用する計画だったが、トルコで開かれた世界モータースポーツ評議会の会議の中で、FIAは「2012年仕様」のルールを採用することを発表した。
この決定は「F1のクルマがあまりにも遅くなってしまう恐れがある」ためだ、と権威あるドイツ誌『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』は報じている。
新たに採用されるV6ターボエンジンとエネルギー回生システムにより、2014年のクルマの重量が当初の想定より増える点が問題となった。
FIAは2014年のルール変更により、1周の周回タイムを最大で現状プラス5秒にすることを目標としていた。
5秒以上のスピード減となると、F1のクルマがル・マンに参戦するクルマやアメリカで人気のインディカーに参戦するクルマよりも遅くなってしまう恐れがあると同誌は報じている。